暫く(読み)しまらく

精選版 日本国語大辞典「暫く」の解説

しまら‐く【暫く】

〙 (「しばらく」の古形。「く」は副詞語尾) =しばらく(暫━)(一)
万葉(8C後)一四・三四七一「思麻良久(シマラク)は寝つつもあらむを夢のみにもとな見えつつ吾(あ)をねし泣くる」
霊異記(810‐824)下「暫爾(シマラク)の身、詎(たれ)(なが)(ながら)へむ〈真福寺本訓釈 爾 シ万良久乃〉」
[語誌]奈良時代には「しまし」と併用されていたが、平安時代以降、マ行バ行の子音交替によって、訓点資料で「しばらく」が優勢となり、「しまらく」は用いられなくなった。

しまし‐く【暫く】

〘副〙 (「く」は副詞語尾。多く下に助詞「も」を伴って用いる) しばらく。少しの間。しまし。
※万葉(8C後)二・一一九「芳野河行く瀬の早み須臾(しましく)も淀む事無く在りこせぬかも」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉「暫く」の解説

しばら‐く【暫く/×姑く/須臾】

[副](スル)《「しまらく」の音変化》
すぐではないが、あまり時間がかからないさま。少しの間。しばし。「―お待ちください」「―して主人が現れた」
時間的にある程度長く続くさま。当分。「好天は―続くだろう」「―は当地に滞在する」
一時的であるさま。仮に。「その件は―おくとして」
「―衣裳にたきものすと知りながら」〈徒然・八〉
[類語](1しば少しちょっとやや少しく少少ちょいとちとちっとちょっぴりいささかいくらかいくぶん心持ち気持ち多少若干二三少数少量僅僅わずか数えるほどたったただたかだかなけなし一時いっとき一頻ひとしき暫時ざんじ少時しょうじ寸時須臾しゅゆ/(3当分当面当座差し当たり差し向きひとまずさしずめとりあえずまずもって

しまら‐く【暫く】

[副]しばらく」の古形。
「―は寝つつもあらむを」〈・三四七一〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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