デジタル大辞泉 「果無い」の意味・読み・例文・類語
はか‐な・い【▽果無い/果=敢無い/×儚い】
1 束の間であっけないさま。むなしく消えていくさま。「―・い命」「―・い恋」
2 不確実であったり見込みがなかったりして、頼りにならないさま。「―・い望み」
3 めどがつかない。見通しがはっきりしない。
「大空も雲のかけはしなくばこそ通ふ―・き嘆きをもせめ」〈かげろふ・下〉
4 甲斐がない。無駄である。
「行く水に数書くよりも―・きは思はぬ人を思ふなりけり」〈古今・恋一〉
5 取り立てていうほどではない。取るに足りない。
「―・くうち使ふ調度なども」〈宇津保・俊蔭〉
6 思慮分別が足りない。未熟である。また、愚かである。
「人々の花蝶やとめづるこそ―・くあやしけれ」〈堤・虫めづる姫君〉
7 粗末である。みすぼらしい。
「―・き単衣の萎えたるを着たるに」〈宇津保・俊蔭〉
[派生]はかなげ[形動]はかなさ[名]
[類語]空しい・虚無・短い・