デジタル大辞泉
「稼ぐ」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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かせ・ぐ【稼】
- [ 1 ] 〘 自動詞 ガ五(四) 〙
- ① 一所懸命に働く。仕事に励む。
- [初出の実例]「此おうぢも、わかい時かせいだによって、今らくをする」(出典:虎明本狂言・財宝(室町末‐近世初))
- ② 努力する。励む。
- [初出の実例]「多分の過も息めんとかせぐべきなり」(出典:栂尾明恵上人遺訓(1238))
- [ 2 ] 〘 他動詞 ガ五(四) 〙
- ① 仕事を一所懸命に行なう。また、働いて収入を得る。
- [初出の実例]「シゴト フシンナドヲ caxegu(カセグ)」(出典:日葡辞書(1603‐04))
- ② 力を尽くす。心をくだく。
- [初出の実例]「水鳥のやうに、下をばかせぎて」(出典:申楽談儀(1430)音曲の心根)
- ③ 得ようとして心をくだく。探し求める。また、探し求めて得る。
- [初出の実例]「せめて武家方の若党にもなりて奉公を勤めばやと思ひ、方々の御大名方をかせぐ所に」(出典:仮名草子・浮世物語(1665頃)一)
- ④ ( 多く「色を稼ぐ」の形で ) 色事をする相手を熱心に求める。また、熱心に求めて、色事の相手を手に入れる。→いろ(色)を稼ぐ。
- [初出の実例]「がくもんもやめ、そろそろいろごとをかせきけり」(出典:黄表紙・鼻峯高慢男(1777))
- ⑤ 利得を得る。
- (イ) 金銭、物、点数などをうまく手に入れる。
- [初出の実例]「いきなり、バントして一点稼ぐ」(出典:受胎(1947)〈井上友一郎〉)
- (ロ) 有利な状態になるまでひきのばす。→とき(時)を稼ぐ。
- [初出の実例]「書かなくても分っていることを繰返して、時間をかせごうというほど、未練がましくはないつもりだ」(出典:他人の顔(1964)〈安部公房〉白いノート)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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