デジタル大辞泉
「働く」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
Sponserd by 
はたら・く【働】
- [ 1 ] 〘 自動詞 カ行五(四) 〙
- ① からだを動かす。動く。
- [初出の実例]「生きてはたらき給ふ仏と言はれ給ふ加持参り給へば」(出典:宇津保物語(970‐999頃)国譲中)
- 「まったく文覚いづまじとてはたらかず」(出典:平家物語(13C前)五)
- ② 行動する。ふるまう。
- [初出の実例]「服は射成敗也とは事の成敗を見てはたらくぞ」(出典:史記抄(1477)一六)
- ③ 努力して事をする。精出して仕事をする。労働する。
- [初出の実例]「つねにはたらくは、養性なるべし」(出典:方丈記(1212))
- 「京から三里の道、働(ハタラ)いた方でござります」(出典:歌舞伎・五十三駅扇宿附(岡崎の猫)(1887)序幕)
- ④ 特に、戦場で活躍する。また、出撃する。
- [初出の実例]「けっく散々にはたらきて、そくばくの人をそんざし」(出典:御伽草子・あきみち(室町末))
- ⑤ 心などが、ゆれ動く。動揺する。
- [初出の実例]「又もしたふ事あらば、心もはたらき候ぬべし」(出典:平家物語(13C前)一〇)
- ⑥ 精神などがよく活動する。機転がきく。〔日葡辞書(1603‐04)〕
- [初出の実例]「梟の昼出て、まよひありきぬるいとおかし。かならず笑はれじと、はたらきたる顔にもあらず」(出典:俳諧・本朝文選(1706)三・譜類・百鳥譜〈支考〉)
- 「細かい事に迄よく好奇心を働(ハタ)らかせたがった」(出典:道草(1915)〈夏目漱石〉六九)
- ⑦ 役に立つように用をする。効果をあらわす。機能する。
- [初出の実例]「艷なく、きてんなく、働かぬ鼓なり」(出典:四座役者目録(1646‐53)下)
- ⑧ ( 他動詞的にも用いる ) 他人のために努力する。他人のために奔走したり取りはからったりする。
- [初出の実例]「念比にする馴染甲斐には、こんな所をはたらけ」(出典:浮世草子・傾城禁短気(1711)五)
- ⑨ 他にある力を及ぼす。作用する。
- [初出の実例]「そのうち水平に働(ハタ)らいてゐた磁石力が」(出典:不思議な鏡(1912)〈森鴎外〉四)
- ⑩ 能で、特定の意味を持つ、強くはげしい動きをする。
- [初出の実例]「その持ち様、使ひ様をよくよく伺ひて、その本意をはたらくべし。相構相構、鬼のはたらき、又舞の手になる所を用心すべし」(出典:風姿花伝(1400‐02頃)二)
- ⑪ 用言や助動詞の語形が変化する。活用する。
- [初出の実例]「萌(もえ)はもゆもえとはたらくは常也」(出典:語意考(1769))
- [ 2 ] 〘 他動詞 カ行五(四) 〙 (悪事などを)する。行なう。
- [初出の実例]「人前に慮外をはたらき」(出典:仮名草子・浮世物語(1665頃)三)
働くの語誌
①が本来の意味。そこから③の意味が派生し、中世になると、この意味を表わすために「人」と「動」とを合わせて「働」という国字ができた。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
Sponserd by 