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立(ち)合(い) タチアイ

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デジタル大辞泉の解説

たち‐あい〔‐あひ〕【立(ち)合(い)】

双方から出て向かい合うこと。また、出あって勝負を争うこと。試合。「真剣での立ち合い
相撲で、両力士が仕切りから立ち上がる瞬間の動作。「立ち合いから一気に押し出す」
田楽猿楽などで、競演すること。同じ曲を数人が舞う場合と、別曲を一番ずつ舞う場合とがあった。
江戸幕府の評定所の定日会合の一。寺社・町・勘定の三奉行のほか、大目付目付が出席し、評議する。

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世界大百科事典 第2版の解説

たちあい【立合】

猿楽,田楽(でんがく)などで競演すること。2座または2者が別々の曲を出して競う場合と,同一曲を相舞(あいまい)で競う場合があった。古くから行われており,廃曲の能《舞車(まいぐるま)》は,東西に二つの舞車(祭礼の山車(だし))を仕立て,その上で別曲を演じるという趣向である。世阿弥の《風姿花伝(ふうしかでん)》には,猿楽の〈勝負の立合の手立て〉が,《申楽談儀(さるがくだんぎ)》には立合の心得などが述べられている。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

立合
たちあい

(1)猿楽(さるがく)、田楽(でんがく)の芸の一つ。「立逢」とも書いた。世阿弥(ぜあみ)の『申楽談儀(さるがくだんぎ)』に「立合は、幾人(いくたり)もあれ、一手なるべし」とあり、同じ謡・囃子(はやし)にあわせ同じ動作で舞ったらしい。そこで芸の優劣も競ったが、『文安(ぶんあん)田楽記』など田楽の上演記録によると、能に先だって演じられているので宗教的意味もあったかと思われる。文献によると数曲の立合芸のあったことが知られるが、いまに伝えられているのは「弓矢立合」「船の立合」だけである。(2)猿楽、田楽の上演形態。異座・異流の役者がそれぞれの曲を演じる、あるいは一曲を共演することによって芸を競う上演法。能楽史を通じ今日まで往々行われてきたが、それが一座または一役者の将来を定めるほどの重みをもったのは室町前期である。世阿弥はことに『風姿花伝(ふうしかでん)』で立合を重視し、「勝負の立合」「立合勝負」の用語もみえ、相手方を「敵人(てきじん)」「敵(かたき)」などといっているので、観客の漠然とした優劣の印象ではなく、だれかによって明確な勝負の判定が下されたものと考えられるが、詳細は不明である。[小林 責]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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世界大百科事典内の立(ち)合(い)の言及

【行司】より

…職業相撲で軍配うちわを持ち,東西の力士を立ち合わせ,勝負の判定をし,勝力士に軍配をあげ勝ち名のりをさずける役目。平安時代の宮中儀式〈相撲節会(すまいのせちえ)〉には勝負を裁定する中立の行司役はなく,〈立合(たちあわせ)〉という進行係が,左近衛,右近衛から2人ずつ出場しただけである(後世江戸時代の相撲伝書に行司開祖を平安時代におくのは誤り)。鎌倉時代《吾妻鏡》に見える相撲奉行も武将がつとめ,相撲大会の監督で行司役はいなかった。…

※「立(ち)合(い)」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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