(読み)トウ

デジタル大辞泉 「統」の意味・読み・例文・類語

とう【統】[漢字項目]

[音]トウ(呉)(漢) [訓]すべる
学習漢字]5年
一すじに続くもの。つながり。「系統血統皇統正統伝統道統法統
一つにまとめる。「統一統括統計統制統率統治総統大統領
[名のり]おさ・おさむ・かね・すみ・すめる・つづき・つな・つね・のり・むね・もと

とう【統】

地質時代区分せいに対応する地層区分の単位更新世の地層を更新統という類。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「統」の意味・読み・例文・類語

とう【統】

  1. [ 1 ] 〘 名詞 〙
    1. 家系集団など一続きになっているものをいう。
      1. [初出の実例]「日の神ながく統を伝へ給ふ」(出典:神皇正統記(1339‐43)上)
      2. [その他の文献]〔孟子‐梁恵王・下〕
    2. 地質区分の一単位。地質時代の世(せい)に堆積した地層。
  2. [ 2 ] 〘 接尾語 〙 建網(たてあみ)を数えるのに用いる。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「統」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 12画

[字音] トウ
[字訓] すべる

[説文解字]

[字形] 形声
声符は充(じゆう)。充は人の腹部の充満する形。集めてふくれる意がある。〔説文〕十三上に「紀なり」とあり、衆糸の合するところをいう。ゆえに統括・系統の意がある。

[訓義]
1. すべる、まとめる、もと。
2. 大すじ、おや糸、たばねる。
3. のり、基本。
4. おさめる、したがえる。

[古辞書の訓]
名義抄〕統 スブ・ムネ 〔立〕統 スベテ・スブ・ムネ・スサメルニ・サダメ・ヲサム・シボル 〔字鏡集〕統 スベテ・ヲサム・スブ・ヌフ・ムネ・ツカサドル

[語系]
統thong、(総)tzongは声義近く、統は衆糸をまとめたところ、は総(ふさ)状となったところをいう。総べて統括する意。diongは糸をあつめてつつみかさねることをいう。みな一系の語である。

[熟語]
統一・統壱・統括・統貫統監・統観・統紀統御統馭・統業・統軍・統系・統計統嗣統楫・統緒・統承統帥・統制・統摂・統属・統率・統体・統治・統督・統理・統領・統臨・統類・統論・統和
[下接語]
一統・王統・開統・学統・管統・系統・継統・血統・元統・源統・皇統・三統・纂統・旨統・承統・紹統・掌統・人統・垂統・正統・政統・聖統・摂統・祖統・総統・属統・尊統・大統・嫡統・伝統・都統・道統・法統・本統・孟統・流統・両統

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

百科事典マイペディア 「統」の意味・わかりやすい解説

統【とう】

地質系統の区分の一つ。系を細分したもの。地質年代に相当する。たとえば中新統は中新世に形成された地層・岩体をさす。
→関連項目

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「統」の意味・わかりやすい解説

統[地質層序]
とう[ちしつそうじょ]
series

地質年代層序区分の単位の一つで,中間の単位。地質年代区分の (せい) に対応するもので,この期間に形成された岩体 (地層) をさす。石炭系鬼丸統,第四系更新統などと使用する。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のの言及

【地質時代】より

…なお,太陽系の誕生から地質時代に入るまでの歴史については〈地球〉の項目を参照されたい。
【地質系統geologic system】
 地質時代に地球に起こった現象を時間の順序に並べ地球の歴史を編んでいくためには三つの方法がとられる。第1は,岩層を構成している鉱物に含まれた放射性元素が一定の速度で壊変する原理を利用して,岩石が何年前にできたかを,つまり地質年代を測定する。…

※「統」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android