苦い(読み)ニガイ

デジタル大辞泉 「苦い」の意味・読み・例文・類語

にが・い【苦い】

[形][文]にが・し[ク]
舌を刺激し、口がゆがむような嫌な味である。「餅が黒焦げになって―・い」「―・いコーヒー」→五味ごみ
不快である。おもしろくない。にがにがしい。「交渉決裂の報に―・い顔をする」
つらくて苦しい。その事を考えたり思い出したりするのも嫌である。「―・い思い」「―・い経験
[派生]にがさ[名]にがみ[名]
[類語](1渋いほろ苦い渋み苦み苦味くみえぐいえがらっぽいいがらっぽいえがらいえぐみビター/(2)(3苦苦しい腹立たしいいまいましい苦虫を噛み潰したよう苦り切る眉をひそめる嫌い毛嫌い大嫌い食わず嫌いいけ好かない虫が好かないいや気に食わない犬も食わぬ憎い憎らしい憎たらしい憎憎しい鼻持ちならない忌まわしいいとわしいおぞましいうとましい忌むうとむうとんずる嫌気忌避忌み嫌う煙たがる

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精選版 日本国語大辞典 「苦い」の意味・読み・例文・類語

にが・い【苦】

  1. 〘 形容詞口語形活用 〙
    [ 文語形 ]にが・し 〘 形容詞ク活用 〙
  2. 味覚について、舌を刺激し、不快な感じのあるさま。
    1. [初出の実例]「薬苦を服して当時に苦(ニカシ)と雖も、後に患を除することを得るがごとし」(出典:大智度論天安二年点(858)六七)
  3. の味に似て、不快である。面白くない。不機嫌である。いとわしい。にがにがしい。
    1. [初出の実例]「おまへさまの傾城ぐるひなされますかといへば、田舎大尽にがい㒵(かほ)をして」(出典:浮世草子好色一代女(1686)二)
  4. らい。くるしい。また、痛み、悔いなどを伴った気持であるさま。
    1. [初出の実例]「よし幾多の苦味(ニガ)い経験と悲哀悔悟とに出会っても」(出典:冷笑(1909‐10)〈永井荷風〉二)

苦いの派生語

にが‐げ
  1. 〘 形容動詞ナリ活用 〙

苦いの派生語

にが‐さ
  1. 〘 名詞 〙

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