詫び言(読み)ワビゴト

デジタル大辞泉 「詫び言」の意味・読み・例文・類語

わび‐ごと【×詫び言】

《古くは「わびこと」》謝罪言葉。わび。「詫び言を述べる」
[類語]わびる謝するわび謝る平謝り陳謝謝罪多謝恐縮有り難いかたじけないうれしいもったいないおそれ多い幸甚恐懼きょうく恐れ入る痛み入る心苦しい身に余る過分かしこまる畏れる謹むしゃちほこばる固くなる縮こまる小さくなるまじめ腐る身の縮む思い畏怖

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精選版 日本国語大辞典 「詫び言」の意味・読み・例文・類語

わび‐ごと【侘事・侘言・詫言】

  1. 〘 名詞 〙 ( 古くは「わびこと」 )
  2. つらがって嘆く事柄。思いなやむ事柄。また、そのことば。気落ちしていう恨みがましいことば。
    1. [初出の実例]「さまざまなる人々の御わびこともおほかり」(出典:源氏物語(1001‐14頃)藤袴)
  3. ことわりをすること。辞退すること。弁明または抗議すること。また、そのことば。
    1. [初出の実例]「此数ケ年隠田子細、社家へ伺候て、堅侘事可仕候」(出典:東寺百合文書‐を・宝徳二年(1450)九月二日・三浦為継書状)
    2. 「此人にも番させんといふに、迷惑に思ひ、色々わびごとを申けるは」(出典:咄本・軽口露がはなし(1691)五)
  4. 窮状を訴えること。嘆願すること。請願。
    1. [初出の実例]「去年者使者僧路次難儀之由侘事申之間不被渡遣之」(出典:親元日記‐文明一三年(1481)五月二一日)
    2. 「ロバカラ ウマニ vabicotouo(ワビコトヲ) シテ ユウ ヤウワ〈略〉ワレヲ タスケラレイ カシト」(出典:天草本伊曾保(1593)馬と驢馬との事)
  5. ( 詫言 ) 自分の過失などをわびること。あやまること。また、そのことば。わび。謝罪。
    1. [初出の実例]「驚ひてわびことをする間」(出典:御伽草子・二十四孝(室町末))
    2. 「幾重にも御詫言を申し上げまする」(出典:虎寛本狂言・武悪(室町末‐近世初))

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