デジタル大辞泉 「鯱張る」の意味・読み・例文・類語
しゃちほこ‐ば・る【×鯱張る】
1 鯱のようにいかめしく構えた態度をとる。しゃちこばる。しゃっちょこばる。「―・って訓辞を垂れる」
2 緊張してかたくなる。しゃちこばる。しゃっちょこばる。「―・ってお辞儀をする」
[類語]かしこまる・畏れる・謹む・固くなる・身も縮む・縮こまる・小さくなる・真面目腐る・恐恐・
( 1 )シャチホコ‐バル(鯱張)の転とする説があるが、用例の年代や各地の方言形などから、シャチホコバルはシャチコバルよりも新しい語形であり、考えにくい。中世の口語資料に見えるサシ‐コハル(差強)がもとの形であると考えられる。
( 2 )一方、シャチは硬直する意の動詞「しゃつ」の連用形とする見方もある。
( 3 )シャチ‐コハルのコハル(強)がコバルに変化すると、シャチ‐バルなどへの類推からバル(張)が意識されシャチコ‐バルと異分析を生じ、さらにシャチを鯱とする語源解釈からシャチホコ‐バル、シャッチョコ‐バル等が生まれたと思われる。
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