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遠見 エンケン

デジタル大辞泉の解説

えん‐けん〔ヱン‐〕【遠見】

[名](スル)
遠くを見ること。遠望。とおみ。「峠から村落の灯を遠見する」
「かの滋藤(しげふぢ)漫々たる海上を―して」〈平家・五〉
将来のことを見通すこと。
「大利の基いをひらくの理だから、落付いて―すべし」〈魯文西洋道中膝栗毛
遠くの眺め。遠景。
「万山いちじろき―は」〈九位〉
能楽用語。
㋐遠くを見渡すしぐさをして、観客に遠景を想像させる演技。
㋑ある演技が間接的に何かを観客に想像させる効果。
「無上の上手は…舞歌の風義の―現はるる所にて」〈花鏡

とお‐み〔とほ‐〕【遠見】

遠くを見渡すこと。遠くから見ること。「遠見のきく展望台」「遠見にはきれいに見える」
高い所にのぼって遠方を見張ること。また、その人。
歌舞伎大道具で、遠景を描いた背景。
歌舞伎の演出で、ある役の遠方での演技を見せるため、同じ扮装(ふんそう)をした子役を登場させるもの。
遠見検見(けみ)」の略。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

世界大百科事典 第2版の解説

とおみ【遠見】

(1)歌舞伎の大道具用語で,背景に使われる〈書割(かきわり)〉のうち,とくに遠景を描いたもの。その様式にはいろいろあるが,古典歌舞伎に使われるものは,〈野遠見(のどおみ)〉〈山遠見〉〈海遠見〉〈庭遠見〉,町家を描いた〈町屋(まちや)遠見〉,神社を描いた〈宮遠見〉などに分類される。(2)歌舞伎の演出用語で,遠くに登場する人物をあらわすため,その人物と同じ扮装をした子役を登場させる技法。また,その役をいう。

出典 株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について 情報

大辞林 第三版の解説

えんけん【遠見】

( 名 ) スル
遠くを見ること。とおみ。遠望。
遠い将来を見通すこと。 「大利の基もとひをひらくの理だから落ち付いて-すべし/西洋道中膝栗毛 魯文
(能楽で)遠くを見渡したりして、観客に遠景を想像させるような演技。また、場面を広い背景の中におくことによって生まれる間接的な効果。 「本木に名所のほしきは、かやうの-の便りのため也/申楽談儀」

とおみ【遠見】

遠くを見渡すこと。遠くから見ること。 「 -のきく目」
高い所から敵情を見ること。また、その人。 「少々を櫓に登せて-をせさせて/今昔 25
遠物見とおものみ 」に同じ。
芝居の大道具で、遠景に用いる背景。 「 -の舞台」
遠見検見 」の略。
歌舞伎の演出で、遠くにいることを表すため、子役に大人が近景で扮していたのと同じ扮装をさせて、遠景の中で演技させるもの。

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

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