出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
比較的浅い海底の高まりで,海上航行には十分な深さを有するもの。バンクともいう。海底物質は岩でも堆積物でもよい。普通は大陸棚にある浅所に用い,さらに沖合にある約200m以深の孤立した高まりは海山または海丘と呼ぶが,厳密な定義はない。大洋中の200m以浅の高まりを大洋堆ということがある。堆では湧昇流がおこりやすく好漁場となるので,古くから漁民によって呼名がつけられている。日本の海図ではこうした慣習名を図載している。すなわち出シ,グリ,ソワイ,ゾワイ,ソワ,曾根,バエ(碆),ハエ,シ(沚),岩,石,根,瀬,ビラシ,ツガイ(喰合),アサリ,モ(藻),モタレ,ヤマ(山),イソ(磯),場などの異称がある。
執筆者:佐藤 任弘
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
大陸棚の上にある孤立した高まりの一種。厳密には、頂上は浅いが船の航行には差し支えないものをいう。頂上の深さが20メートル以下で船の航行に危険がある場合には、底質が岩盤のものを礁(しょう)、岩盤でないものを瀬(せ)、と区別している。しかし、栄養塩に富んだ海底付近の海水が高まりに沿って湧(わ)き上がり、プランクトンが増殖し好漁場となるため漁業者の関心が高く、昔からいろいろな名が残っているので、厳密に区別されていない。北海道の日本海側、天塩(てしお)の沖にある武蔵堆(むさしたい)は、大陸棚にある最浅点31メートルの堆であるが、能登(のと)半島の沖にある大和堆(やまとたい)、北大和堆は深海底からそびえ、厳密に定義すれば堆とはいえない。
[安井 正]
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…地形は地球内部に起因する内力(構造運動,火山活動など)により生じ,起伏を大にする。一方,太陽エネルギーと地球重力に起因する外力(浸食,堆積)により地形は破壊され起伏を減少していく。陸上では河川,波浪,氷河,風などの浸食と堆積の作用により複雑な地形を形成するが,海底ではいったん生じた地形は,浅海以外ではあまり浸食を受けず,むしろ緩慢な堆積作用によって埋積されていくだけであるから,保存されやすい。…
※「堆」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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