中国名は涮羊肉(シユワンヤンロウ)。〈涮〉にはすすぐ,ざっと洗うの意があり,肉を沸騰したスープの中にさっと通し,好みの調味料で食べる料理。ペキンダックとともに北京の代表的な料理で,中央に炭火を入れる煙筒のある独特のなべ〈火鍋子(フオクオズ)〉に,シイタケや干しエビからとったスープを煮たたせ,うすく切った羯羊(かつよう)(去勢した雄ヒツジ)の霜降肉や赤身の肉を入れる。肉のあとは春雨,めん,ギョーザ,野菜などを煮て食べる。涮羊肉の祖形とみられる〈生爨羊(せいさんよう)〉という料理が,1501年(明,弘治13)の《宋氏尊生》にある。また,17世紀の清朝の宮廷料理には〈涮肉火鍋(シヨワロウフオクオ)〉の名で入っているが,一般に普及したのは40~50年前からである。
執筆者:田中 静一 涮羊肉の日本版ともいうべきなべ料理の一種は,第2次大戦後関西で始まったものと考えられる。しゃぶしゃぶの名は,湯の中でふり洗いして熱を通すところからつけられたという。牛肉の薄切りなどを熱湯に通し,ゴマだれやポンスしょうゆで食べる。ネギ,ミツバ,シュンギク,シイタケ,春雨などをとり合わせ,アサツキやさらしネギを薬味として添える。
執筆者:松本 仲子
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