カンカン帽(読み)カンカンぼう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

麦わらでできた堅い凸型の,一般には男子用の夏の帽子。堅くてたたくとかんかんと音がすることに由来すると思われる日本名。英語ではスキマー skimmer (網じゃくしの) といい,元来は船乗りボート漕ぎの際に用いられた。形が網じゃくしに似ているところから,イートン校の学生たちがそう呼んだもので,日本では第2次世界大戦前まで盛夏用の典型的な帽子であった。

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世界大百科事典 第2版の解説

頭頂が平たくまわりにつばが付いた麦わら帽で,堅く編んで作られる。カンカン帽は日本での呼称語源麦稈(ばつかん)(麦わら)から名づけたとか,たたくとカンカンと音がするからなどのがあるが,定かではない。大正半ばより昭和初めに,洋服和服を問わず男子の夏帽子として用いられた。第2次大戦後は年長者以外はほとんど用いなくなった。ボートに乗る人がかぶったとの意からイギリスではボーターboater,フランスではカノティエcanotierと呼ぶ。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

麦藁(むぎわら)帽子の一種。麦藁を堅く編み、圧縮し糊(のり)付けしたものでつくり、形は頭頂が平たく板状であるのが特徴。語源には諸説あって定説はないが、かんかん照りの夏の日に用いる帽子にふさわしい名称ではある。野外スポーツが盛んになったヨーロッパの19世紀に、ボート遊び用の男女の帽子として流行したが、日本では、男性だけの夏のフォーマルな帽子として大正時代なかばから昭和の初めにかけて普及し、このころの風俗的特徴となった。[深作光貞]

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