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フック Hook, Theodore Edward

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

フック
Hook, Theodore Edward

[生]1788.9.22. ロンドン
[没]1841.8.24. ロンドン
イギリスの劇作家,小説家。『マクスウェル』 Maxwell (1830) ,『ジャック・ブラッグ』 Jack Brag (37) などの社会小説の作者で,サッカレーの『虚栄の市』のワッグ氏のモデル。

フック
Hooke, Robert

[生]1635.7.18. ワイト島,フレッシュウォーター
[没]1703.3.3. ロンドン
イギリスの自然哲学者,物理学者。優れた発想と実験の才能をもち,その活動は広範・多彩であった。オックスフォード大学に学び,ロイヤル・ソサエティの実験主任 (1662) ,同会員 (1663) ,同書記 (1677~82) として当時のロイヤル・ソサエティの実験哲学の推進に尽力。グレシャム・カレッジ幾何学教授 (1665) 。 R.ボイルの助手時代 (1655) ,ボイルとともに真空ポンプの改良に着手し,それを用いて空気の諸性質の研究,とりわけ大気圧の高度による変化を明らかにした意義は大きい。また,1660年には弾性体の伸びに関するフックの法則を定式化,その知見をもとにぜんまい時計を考案。また顕微鏡の取り扱いに優れ,植物について細胞の存在を発見した。振り子の運動を利用して重力を測定できること,地球-月の共通重心が太陽のまわりの楕円軌道を描くこと,重力が距離の2乗に逆比例することなどを示唆し,ニュートンの『プリンキピア』執筆へのきっかけを与えた。光学でも,薄膜に現れる色 (干渉現象) の研究によって光の周期性を明らかにした功績は大きい。重力,光の問題をめぐってニュートンと長く論争した。

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デジタル大辞泉の解説

フック(hook)

[名](スル)
鉤(かぎ)。鉤形の留め金。衣服の合わせ目を留める金具。ホック。
物を引っかけるための器具。鉤。
ボクシングで、腕を鉤形に曲げて、相手の側面を打つこと。また、その打撃。
ゴルフで、打球が途中から打者の利き腕の反対側へカーブを描いて飛ぶこと。「フックして左の林に入る」→スライス
顧客や消費者の興味を引くもの。「店頭イベントをフックにして売り上げを伸ばす」

フック(Robert Hooke)

[1635~1703]英国の自然科学者惑星の運動に関する逆二乗の法則や、光の波動説提唱フックの法則の発見、顕微鏡観察による生物細胞の発見など、多分野で活躍。

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百科事典マイペディアの解説

フック

英国の科学者。オックスフォードで学び,R.ボイルに認められ気体研究を手伝い,1662年王立協会実験主任,1677年―1683年同会長。実験にすぐれ,天文・気象・海洋学関係の各種測定器具を改良・創案,多方面の実験研究を行った。
→関連項目顕微鏡ニュートンリング

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栄養・生化学辞典の解説

フック

 →かま

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世界大百科事典 第2版の解説

フック【Robert Hooke】

1635‐1703
幅広い活躍をしたイギリスの科学者。牧師の子としてワイト島に生まれる。幼時より機械製作に関心を示し,オックスフォードで学んだ後,R.ボイルの実験助手として空気ポンプの製作,およびこれを用いての実験などに従事。ついで1662年,ローヤル・ソサエティの実験担当主事となり,つぎつぎと新しい実験を考案し会合で演示した。さらに65年からはオックスフォード大学グレシャム・カレッジの幾何学教授をつとめた。66年のロンドン大火にあたっては,C.レンらとともに市の再建計画に測量ならびに建築担当者として参画し王立医学会の建物などを設計,建造した。

フック【Sidney Hook】

1902‐89
アメリカの哲学者。ニューヨーク市立大学,コロンビア大学に学び,デューイの哲学に深く影響された。1930年代のアメリカ知識人の左翼化の潮流のなかでマルクス主義に傾き,プラグマティズムとの結合を目ざした。やがて30年代後半のソ連の粛清裁判やトロツキー事件に失望して反マルクス主義に転じ,39年から73年までニューヨーク大学教授となって分析哲学的探求に向かった。おもな著作に,《プラグマティズムの形而上学》(1927),《マルクス理解に向けて》(1933),《理性,社会神話および民主主義》(1940)などがある。

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大辞林 第三版の解説

フック【hook】

かぎ。また、鉤形のもの。ホック。
ボクシングで、ひじを曲げてわきから打つこと。
ボールが利き腕と反対の方向に曲がってゆくこと。 ↔ スライス
釣り針。
サーフィンの波頭。

フック【Robert Hooke】

1635~1703) イギリスの科学者。光学・力学など幅広い分野で活躍。フックの法則など多くの発見をし、また科学器具を考案した。惑星運動についての逆二乗法則で万有引力理論の数理的展開を促した。cell(細胞)という語の提唱者。

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世界大百科事典内のフックの言及

【結晶学】より

… 結晶が自然科学の研究対象となり始めたのは17世紀中ごろからで,デンマークのN.ステノは水晶などの結晶について,面角一定の法則を発見した(1669)。同じころ,イギリスのR.フックは,結晶は超顕微鏡的に小さい構成単位が,規則正しく繰り返して配列してできているという予想を発表し,この考えはその後の研究者にも受け継がれた。ことに方解石は,そのへき開片と同じ形の分子が図1のように密に積み重なっているので,図2のような形態を示すという説がスウェーデンの化学者ベリマンT.Bergmanによって唱えられ,フランスの鉱物学者アウイR.J.Haüyはこの考えを発展させて,18世紀末に結晶における有理指数の法則の基礎をつくりあげた。…

【顕微鏡】より

…【小倉 磐夫】
[顕微鏡の発達と生物学]
 顕微鏡は16世紀末から17世紀初めにかけての発明以後,ガリレイらの改良をへて,主としてイタリアとオランダで作られ,17世紀中ごろにはかなり普及していた。そのなかで際だった成果はイギリスのR.フックによる細胞の発見であった。彼はコルクの薄片や木炭の断面を観察して,そこに細胞を発見し,詳細な描写を《ミクログラフィアMicrographia or Physiological description of Minute Bodies》という書物にして,公表した(1665)。…

【光学】より

…彼の理論は,後年に問題となる光の波動説と粒子説の両面を備えていたといえよう。R.フックはこの波動的側面を発展させ,光をエーテル媒体中のパルスと考えた。さらに,ホイヘンスは発光体を中心とする波面の各点から二次的な波が球状に広がるとする〈ホイヘンスの原理〉を提出し,光の反射,屈折の法則を説明することに成功したのである。…

【コルク】より

…コルク組織をつくる細胞の壁の肥厚の程度は種によって異なるが,細胞内に大量の空気を含み,組織は弾性に富む。1665年にR.フックがこの組織を顕微鏡でみて,生物のからだが〈細胞〉という単位でできていることをはじめて報告した。【岩槻 邦男】。…

【生物学】より

…解剖学と生理学での実証の気運も高まって,ベサリウスの《人体の構造》(1543)とか,やや遅れてW.ハーベーの《血液循環の原理》(1628)が刊行された。顕微鏡による観察ではR.フックの《ミクログラフィア》(1665)があり,A.vanレーウェンフックの活動も17世紀後半であった。 18世紀になると,後生説をとなえたC.F.ウォルフ,多能の実験家であったL.スパランツァーニ,前生説論者でアリマキの単為生殖を見いだしたC.ボネなど,発生学の研究が目だつようになる。…

【聴診】より

… 聴診の歴史は古く,ヒッポクラテスの書物の中に,死の際に胸部に耳を押しつけると聞こえる〈酢がたぎるようなかすかな音〉や胸膜炎のときの〈革ひもをこするような音〉が記載されている。18世紀初め,R.フックは,心臓の鼓動や腸のガスの動き,肺や関節の音についてふれ,〈体の内部の動きを,そこから発する音によって知ることができよう〉と予言した。このような身体の音の医学的応用が広く行われるようになったのは,1816年R.T.H.ラエネクによる聴診器の発明と,その後の聴診学の発展によっている。…

【時計】より

…これらは王侯貴族の権威や富の象徴として珍重された。
[精度の向上]
 17世紀はG.ガリレイ,C.ホイヘンス,R.フック,J.ケプラー,I.ニュートンなどの天才が天文学,物理学,機械学などに顕著な業績をあげた時代であるが,時計の精度を向上させることにもおおいに情熱が注がれ,さまざまなくふう改良が試みられた。その中のいくつかの考案,発明は現代の時計にまで引き継がれている。…

【ニュートンリング】より

…透過光で観測した場合には,明暗は反射の場合と逆になる。この現象は1665年にR.フックが最初に観測したが,のちにニュートンが詳細に調べたことからニュートンリングの名で呼ばれる。現在では球面の曲率半径の測定や研磨面の仕上り検査に多く用いられている。…

【光】より

…ニュートン自身の築いた力学で,力の加わらない質点は与えられた初速度の等速直線運動をするが,光が直進することをこのことに結びつけて説明しようとしたのである。 当時,光を波動と考えたのはC.ホイヘンスやR.フックであった。フックは薄膜が色づいて見える現象が粒子説では説明できないことを示し,光をエーテルの振動と考えた。…

【フックの法則】より

…固体の弾性ひずみと応力の間には,ひずみが小さいときは比例関係が成立する。これをフックの法則と呼ぶ。R.フックによって発見された。…

※「フック」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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