プランク(英語表記)Planck, Max Karl Ernst Ludwig

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

プランク
Planck, Max Karl Ernst Ludwig

[生]1858.4.23. キール
[没]1947.10.4. ゲッティンゲン
ドイツの理論物理学者。ミュンヘン,ベルリン両大学に学び,H.ヘルムホルツ,G.キルヒホフの指導を受ける。ミュンヘン大学講師 (1880) ,キール大学教授 (85) 。 1889年ベルリン大学に移り,同大学教授 (92) ,同大学総長 (1913) 。プロシア科学アカデミー会員 (1894) ,同書記 (1912) 。ロンドンのロイヤル・ソサエティはじめ諸外国の科学アカデミー会員に選ばれた。カイザー・ウィルヘルム研究所 (第2次世界大戦後,彼の名を記念してマックス・プランク研究所 ) 所長 (30) 。熱力学,ことに黒体の熱放射・吸収の問題を研究し,1900年放射線のエネルギー分布を説明するために,エネルギーはある最小量 (作用量子あるいはプランク定数 ) の整数倍の値を非連続的にとるというエネルギー量子仮説を提唱した。この考えは,その後の量子力学発展の直接のきっかけとなった。また,E.マッハたちの実証主義に対して,実在論的立場から激しい論争を展開したことでも知られている。 18年ノーベル物理学賞受賞。主著『新しい物理学の世界像』 Das Weltbild der neuen Physik (29) ,『物理学的認識への道』 Wege zur physikalischen Erkenntnis (33) 。

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知恵蔵の解説

プランク

欧州宇宙機関(ESA)が2007年に打ち上げを予定しているミリ波サブミリ波観測衛星。名前はドイツの物理学者M.プランクにちなむ。ミリ波サブミリ波の波長域で全天を観測し、宇宙マイクロ波背景放射の性質を詳しく調べる。口径1.5mの電波望遠鏡なので、角度分解能が0.5度から数分角になり、今まで分からなかった背景放射の性質を調べることができる。遠赤外線宇宙天文台(FIRST)とペアで打ち上げられる。

(二間瀬敏史 東北大学大学院理学研究科教授 / 2007年)

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デジタル大辞泉の解説

プランク(Max Karl Ernst Ludwig Planck)

[1858~1947]ドイツの理論物理学者。熱放射を理論的に研究し、プランク定数を導入、量子仮説を提唱して量子論への道を開いた。1918年ノーベル物理学賞受賞。

プランク(Planck)

2009年にESA欧州宇宙機関)が打ち上げた宇宙背景放射探査機。名称はドイツの物理学者M=プランクに由来する。米国のNASA(米航空宇宙局)のWMAP探査機に比べ幅広い帯域で高感度・高分解能の観測を行い、あわせて偏波も検出し、全天地図を作成。温度分布の非対称性や大規模な低温領域の存在、および銀河の磁場構造などを明らかにした。

プランク(plank)

板。厚板。
政党綱領の一項目。
フロントブリッジ

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百科事典マイペディアの解説

プランク

ドイツの理論物理学者。ミュンヘン大学卒,1885年キール大学員外教授,1889年ベルリン大学員外教授,1892年―1928年正教授,1930年カイザー・ウィルヘルム協会総裁。初めは熱力学とその物理化学的応用を研究,ベルリンに移ってからは熱放射を理論的に研究し,W.ウィーンの分布式(ウィーンの変位則)にかわり実験結果に適合する新しい法則を発見,その理論的根拠として量子仮説(量子)を提唱(1900年),量子論の発端を開いた。1918年ノーベル物理学賞。科学論,物理学基礎論,因果律,自由意志,宗教等に関する哲学的思索もある。→プランク定数
→関連項目黒体黒体放射シュテファン=ボルツマンの法則ラウエ

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世界大百科事典 第2版の解説

プランク【Max Karl Ernst Ludwig Planck】

1858‐1947
ドイツの理論物理学者。キールの生れ。1874年ミュンヘン大学に入学し,最初は数学を学ぶが,しだいに物理学に関心をもつようになった。1877‐78年の冬および78年の夏ベルリン大学に遊学,H.L.F.vonヘルムホルツとG.R.キルヒホフの講義を聴講,またR.J.E.クラウジウスの論文に出会い,これを機縁に学位論文のテーマに熱力学第2法則に関する理論的問題を選んだ。プランクは第2法則の不可逆過程を自然的過程と呼んだが,第2法則に自然法則の絶対的なものを見いだしていたようである。

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大辞林 第三版の解説

プランク【Max Karl Ernst Ludwig Planck】

1858~1947) ドイツの物理学者。熱力学の普遍的な理論化に資する多くの業績をあげたのち、1900年にプランクの放射公式として知られる熱放射のエネルギー分布式を提出。その理論的基礎づけのなかでプランクの定数を導入して量子仮説を提唱、量子論への道を開いた。

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精選版 日本国語大辞典の解説

プランク

(Max Karl Ernst Planck マックス=カール=エルンスト━) ドイツの理論物理学者。熱放射を理論的に研究し、プランクの定数を導入、量子仮説を提唱して量子物理学の理論を開拓した。一九一八年ノーベル物理学賞受賞。主著「理論物理学入門」。(一八五八‐一九四七

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世界大百科事典内のプランクの言及

【統計力学】より

…つまりエントロピーは微視的物理量ではなく,巨視的物理量だというのである。
[ボルツマン=プランクの方法]
 1877年,ボルツマンは第2法則の確率論的基礎付けを追う途上で,以下に述べるような熱平衡状態のまったく独特な決定法を発見した。非常に多数の微視的状態は巨視的物理量で指定される同一の巨視的状態に見えるが,巨視的状態によって対応する微視的状態の個数が異なり,熱平衡状態に対応する個数は非平衡状態に対応するものに比べ圧倒的に大きい。…

【光】より

…現在では光速度の値として, c0=2.99792458(1.2)×108m/sが得られているが((1.2)は下端の桁の誤差),これは一つのレーザーの発する光の波長λ0と振動数νとを測定し,c0=λ0νなる関係を使って求められたものである。 さて,光は波動であるが,その振動数をν,真空中の波長をλ0としたとき,物質との相互作用の際に,Ehνのエネルギーと,向きが光の進行方向で大きさがph0の運動量をもつ粒子としてふるまい(hはプランク定数),この粒子をフォトン(光子)と呼ぶ。
【波動としての光】
 光学の歴史は古く,古代ギリシアのユークリッド(エウクレイデス)は光が直進することや反射の法則について記述を残しているが,光学が近代的学問としての装いを整えるようになるのはさまざまな光学器械が登場する16世紀以降のことであり,また,これに伴って,光の本性をめぐっての論争も活発化する。…

【ブラウン運動】より

… ブラウン運動の理論はさらに,確率過程の例題として,より美しい数学的形式にみがき上げられていく。ポーランドのM.vonスモルコフスキー,ドイツのフォッカーAdriaan Daniël FokkerおよびM.プランク,フランスのP.ランジュバンによって発展され,さらにのちにはN.ウィーナーにより確率過程の数学の一部門にもなっていく。フォッカー=プランクの方程式は微粒子の位置と速度の確率分布関数がみたすべき方程式であり,ランジュバン方程式は微粒子の運動方程式で,速度の減衰項や外力(重力)のほかに,ランダム・ノイズとしてのゆらぐ力を含んでいる。…

【マックス・プランク協会】より

…協会は独自の基金を有し,特許収入のほか寄付金も寄せられるが,予算の大半は連邦政府および諸州政府によってまかなわれている。 マックス・プランク協会の前身は,ベルリン大学創立100年を記念して,1911年に設立されたカイザー・ウィルヘルム協会Kaiser Wilhelm‐Gesellschaft zur Förderung der Wissenschaften(以下KWGと略記)である。KWGの設立にあたっては,研究者を教育義務から解放し,学問研究に専念できるような施設をつくるべきだという神学者A.vonハルナックの提案があずかって力があった。…

【量子力学】より

…こうしたψの固有振動は,それぞれ量子力学的粒子のエネルギー確定の運動を表し,それをしている粒子は定常状態にあるといわれる。定常状態のエネルギーはそれぞれの振動数にプランク定数hをかけたhν0,hν1,……であたえられ,系のエネルギー準位とよばれる。たとえば水素原子の電子のエネルギー準位は-13.6eV/n2と書ける(n=1,2,……)。…

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