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ペスト(黒死病) ぺすとこくしびょうPest(Plague)

家庭医学館の解説

ぺすとこくしびょう【ペスト(黒死病) Pest(Plague)】

[どんな病気か]
 ペスト菌という細菌の感染でおこります。
 元来は、ノネズミ、タルバカンなどの齧歯類(げっしるい)の病気ですが、ノミの媒介(ばいかい)で人にも感染し、高熱とリンパ節炎、あるいは肺炎、敗血症(はいけつしょう)などをおこす悪性の病気です。
 アジアでは、ベトナム、ミャンマーなど、南米では、ボリビア、ペルーなど、アフリカでは、ケニア、モザンビーク、マダガスカルなどに存在し、毎年1000人を超す発生があります。日本では、1930年以降発生がありませんが、ペスト菌が船や飛行機で運ばれて侵入しないともかぎりません。
[症状]
 ペスト菌が体内に入って2~5日たつと、全身倦怠感(ぜんしんけんたいかん)がおこって寒けがし、高熱が出ます。その後は、ペスト菌の感染のしかたによって症状がちがい、つぎのような病型に分けられています。
■腺(せん)ペスト
 ペストにかかったネズミや病人についていたノミに刺されておこります。
 刺された付近のリンパ節(せつ)がまず腫(は)れ、ついで全身のリンパ節が腫れて痛みます。ペスト菌は、肝臓(かんぞう)や脾臓(ひぞう)でも繁殖(はんしょく)して毒素を生産するので、意識が混濁(こんだく)して、心臓が衰弱(すいじゃく)し、多くは、1週間くらいで死亡します。
■肺ペスト
 ペストにかかっている人のせきとともにとびちったペスト菌を吸い込んで発病します。気管支炎や肺炎をおこし、血(けっ)たんが出て、呼吸困難におちいり、2~3日で死亡します。
■ペスト敗血症(はいけつしょう)
 ペスト菌が血液とともに全身をめぐり、皮膚のあちこちに出血斑(しゅっけつはん)を生じ、全身が黒色のあざだらけになって死亡します(黒死病という別名の由来)。
[治療]
 感染症予防法の1類感染症ですから、原則として入院して治療します。
 ストレプトマイシンやサイクリン系の抗生物質が有効です。
[予防]
 危険な国に行く人は、予防接種を受けましょう。

出典 小学館家庭医学館について 情報

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