デジタル大辞泉
「一書」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
ひとつ‐がき【一書】
〘名〙
※
狭衣物語(1069‐77頃か)四「女
(むすめ)のひとつがきなれば、『散らさじ』とて」
② 箇条書きの
それぞれの
冒頭に、「一、何々」と、一の字を書いて記すこと。また、その文書。書立
(かきたて)。
一打(いちうち)。
※清原枝賢奥書式目抄(1588)乾「毎度一と置事は〈略〉
二三に対する一にはあらず、物に一つ書をするも此心也」
いっ‐しょ【一書】
〘名〙
① 書物についていう。
(イ) 一冊または一部の書籍。一本(いっぽん)。
※俳諧・虚栗(1683)跋「栗と呼ぶ一書、其味四あり」 〔漢書‐
芸文志〕
(ロ) ある書物。また、同じ
題目または
趣旨で、別に書かれている書物。異本のうちの一つ。あるふみ。一本。
※
万葉(8C後)一・七八・
題詞「一書云太上天皇御製」 〔青箱雑記‐三〕
② 一通の手紙や文書。〔
日葡辞書(1603‐04)〕〔曹鄴‐相思極詩〕
[
補注]「
日本書紀‐
神代」に頻出する「一書曰」はふつう「あるふみ」「ひとつのふみ」と訓じている。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報