似る(読み)ニル

デジタル大辞泉 「似る」の意味・読み・例文・類語

にる【似る】

[動ナ上一][文][ナ上一]
物の形が見た目に同じようである。「双子のようにている」「夕顔白い花
性質・状態などがほとんど同じである。「意味言葉」「親にてそそっかしい」
(「…に似ず…だ」の形で)それから受ける印象のとおりであろうと判断されるのとは実際には違って…である。「外見ずたくましい」
それに相応すると判断される。…ようだ。
「こころざしあるにたり」〈土佐
[類語](1)(2似寄る似つく似通う通う相通ずる類するまが類似する相似する近似する酷似する肖似しょうじするあやかる似寄り瓜二つ生き写し丸写しそっくり疑似空似もどき紛い似非えせ紛らわしいカーボンコピー

の・る【似る】

[動ラ四]に(似)る」に同じ。
「其のかたちもは養蚕かひごに―・れり」〈岩崎本皇極紀〉

とうば・る〔たうばる〕【似る】

[動ラ四]《「とうば」と同語源》貴人容貌を受けて、その人に似る。
「かほすがた天皇に―・れり」〈雄略紀〉

たうば・る【似る】

[動ラ四]とうば(似)る

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「似る」の意味・読み・例文・類語

の・る【似】

  1. 〘 自動詞 ラ行四段活用 〙 「にる(似)」の古語
    1. [初出の実例]「其貌全(もは)ら養蚕(かひこ)に似(ノレリ)」(出典日本書紀(720)皇極三年七月(岩崎本室町時代訓))
    2. 「意を得るに、鴛鴦に似(ノレリ)」(出典:醍醐寺本遊仙窟康永三年点(1344))

とうば・るたうばる【似】

  1. 〘 自動詞 ラ行四段活用 〙 ( 「とうばる(賜)」と同源。貴人の容貌をいただくというところから ) 貴人などの姿や形を受けてその人に似る。
    1. [初出の実例]「面貌(かほ)容儀(すかた)天皇に相似(タウハレ)り」(出典:日本書紀(720)雄略四年二月(前田本訓))

たうば・る【似】

  1. 〘 自動詞 ラ行四段活用 〙とうばる(似)

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