作意(読み)サクイ

デジタル大辞泉 「作意」の意味・読み・例文・類語

さく‐い【作意】

芸術作品において、作者の制作した意図。創作上の意向工夫趣向
たくらみの心。「別に作意はない」
茶事で、その人独特の自然な工夫を凝らすこと。また、その工夫。作分さくぶん
[類語]意識的意図的計画的作為的故意未必の故意わざと殊更作為積極的能動的自発的わざわざ殊の外殊に好んでわざとらしいこと新しいあえてせっかくとりわけ

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精選版 日本国語大辞典 「作意」の意味・読み・例文・類語

さく‐い【作意】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 詩歌または、絵画、工芸などの創作で、作者が特に意を用いるところ。趣向。意匠
    1. [初出の実例]「満座作意をしらず。宗砌一人は思ひ得たりとみえし」(出典:東野州聞書(1455頃)一)
    2. [その他の文献]〔漢書‐芸文志〕
  3. ( 一般的に ) 心くばりをすること。心を用いること。
    1. [初出の実例]「杜若の一輪にて、大事を知らする有常の作意も、和歌の威徳成」(出典:浄瑠璃・井筒業平河内通(1720)三)
    2. [その他の文献]〔張籍‐寄昭応王中丞詩〕
  4. 機転。工夫。凝った考え。
    1. [初出の実例]「さてもさくいの竹斎かなと、褒めぬ人こそ無かりけれ」(出典:仮名草子・竹斎(1621‐23)下)
  5. 意図。意志。はっきりした考え。
    1. [初出の実例]「此方之人数は、自其方御作意及行事」(出典:上杉家文書‐永祿一二年(1569)二月二日・遠山康英条書)
  6. 茶事の上で工夫を凝らすこと。また、その工夫。珠光流茶道の秘伝書である「山上宗二記(やまのうえそうじき)」によれば、数寄者(すきしゃ)としての条件の一つ。人まねであってはならず、新しいものをよしとし、また、作為のない自然の工夫を凝らすことが重要とされた。作分(さくぶん)。〔山上宗二記(1588‐90)〕
  7. 詰将棋で、作者が意図した諸手順。

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普及版 字通 「作意」の読み・字形・画数・意味

【作意】さくい

着想著作目的。〔漢書芸文志〕書のし。孔子に至りて(あつ)む。上は堯より斷ち、下は秦に訖(いた)る、そ百。而して之れが序を爲(つく)り、其の作を言ふ。

字通「作」の項目を見る

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