デジタル大辞泉 「折角」の意味・読み・例文・類語
せっ‐かく【折角】
1 いろいろの困難を排して事をするさま。無理をして。苦労して。わざわざ。「
2 (「折角の」の形で、体言に続けて)滅多に得られない、恵まれた状況を大切に思う気持ちを表す。「
3 全力を傾けて事をするさま。つとめて。せいぜい。手紙文などで用いる。「先生のお言葉を忘れずに、
[名]
1 《朱雲が五鹿に住む充宗と易を論じて勝ち、時の人が朱雲よく鹿の角を折ると評したという「漢書」朱雲伝の故事から》骨を折ること。力を尽くすこと。
「大小の合戦数を知らず。中にも―の合戦二十余か度なり」〈古活字本保元・上〉
2 困難や難儀。
「難儀―に遭ふ」〈日葡〉
[用法]せっかく・わざわざ――「せっかく(わざわざ)おいでいただいたのに、留守をして申し訳ありません」のように相通じて用いられる。◇「せっかく」には「せっかくの好意を無駄にする」「せっかくだが断る」のような名詞的用法もある。また、ある行為が行われたのに期待した結果の得られないことを惜しむ気持ちを表して、「せっかく努力したのに不合格だった」「せっかく用意したのだから、食べていけばよいのに」などと使う。ほかに「せっかくご努力願いたい」のような、やや古い言い方がある。◇「わざわざ」は「わざわざ迎えに行く」「わざわざ持って来る」など、ついでではなく、そのことだけのために動作を行う意を表す。
[類語]わざわざ・特に・殊に・とりわけ・別段・なかんずく・特別・ことさら・殊の外・ひときわ・中でも・分けても・折り入って・格別・格段・特段・特殊・特異・別に・これと言う・スペシャル・故意・わざと・作意・作為・意識的・意図的・計画的・作為的・未必の故意・積極的・能動的・自発的・好んで・わざとらしい・こと新しい・あえて