(読み)オク

デジタル大辞泉 「億」の意味・読み・例文・類語

おく【億】

数の単位。1万の1万倍。10の8乗。古くは万の10倍とも。
数がきわめて多いこと。「万長者」
[類語]じゅうゼロ一つ二つ三つ四つ五つ六つ七つ八つ九つとお

おく【億】[漢字項目]

[音]オク(呉)
学習漢字]4年
数の単位。万の一万倍。「一億・千億
数のきわめて多いこと。「億兆億万巨億
[名のり]はかる・やす
難読億劫おっくう

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「億」の意味・読み・例文・類語

おく【億】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 数の単位。一万の一万倍。古くは、一万の十倍、百倍、千倍をも意味した。
    1. [初出の実例]「億有四位。一者十万、二者百万、三者千万、四者万万」(出典往生要集(984‐985)大文一〇)
  3. 数の多いこと。無限に多い数。
    1. [初出の実例]「庁の前に无数(むしゅ)億の罪人有り、皆悲み痛む」(出典:今昔物語集(1120頃か)六)
    2. [その他の文献]〔史記‐平準書〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「億」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 15画

(旧字)
15画

[字音] オク・ヨク
[字訓] やすらか・おもう・はかる・かず

[説文解字]
[金文]

[字形] 形声
声符は(意)(おく)。は古くは十万、のち万万をいう。列国期金文の〔嗣子壺〕に「年」とあり、古くはを借用した。〔詩、大雅、仮楽〕に「子孫千」とみえる。〔説文〕八上に「安きなり」と訓するのは、〔左伝、昭二十一年〕「心(やす)きときは則ち樂し」、〔国語、晋語四〕「百す」などによる。それが本義である。

[訓義]
1. やすらか、やすんずる。
2. 意は神意をおもいはかる意で、通用する。おもう、はかる。
3. かず、古くは十万、のち万万。
4. に通じ、ああ。

[古辞書の訓]
名義抄 ヲク・オモフ・オモハカル・カナラズ・十万 〔字鏡集〕 ヤスシ・オモヒハカル・オモフ・カナラズ

[語系]
ikは同声。〔説文〕十下を「滿なり」「一に曰く、十と曰ふ」とあり、を十万の字とする。を〔説文〕に声とするが、に従う字とすべく、は神の訪れを示す音によって神意を憶(はか)り、それによって安らぐをという。iと声義が近い。

[熟語]
億盈億計・億劫億載億衆億庶億測億度億断億中・億兆・億寧億品億変・億万
[下接語]
幾億・巨億・千億・兆億・万億・億・累億・麗億

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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