(読み)タク

デジタル大辞泉 「卓」の意味・読み・例文・類語

たく【卓】[漢字項目]

常用漢字] [音]タク(呉)(漢)
ひときわ高く抜きんでている。「卓越卓見卓効卓説卓絶卓抜卓立超卓
高い台。机。テーブル。「卓球卓子卓上円卓座卓食卓
[名のり]すぐる・たか・たかし・つな・とお・まこと・まさる・もち
難読卓袱しっぽく卓袱台ちゃぶだい

たく【卓】

物を置く台。机。テーブル。「を囲む」「マージャン
[類語]テーブル食卓飯台卓袱台デスク

しょく【卓】

唐音
仏前に置き、香華を供える机。茶の湯にも用いる。
食卓。

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精選版 日本国語大辞典 「卓」の意味・読み・例文・類語

しょく【卓】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ( 「しょく」は「卓」の唐宋音 ) 仏前に置き、香・花・灯・燭などを供える机。茶の湯にも、香にも用いられた。
    1. 卓<b>①</b>〈岩手県中尊寺蔵〉
      〈岩手県中尊寺蔵〉
    2. [初出の実例]「笈(をい)の中より小硯取り出だし、卓(ショク)の上に立たりける位牌の裏に、一首の歌をぞ書かれける」(出典太平記(14C後)三五)
  3. 食事をする机。テーブル。食卓。
    1. [初出の実例]「奥様も御手を下し給ひて、御料理の数々卓(ショク)に排(なら)べて」(出典:不言不語(1895)〈尾崎紅葉〉七)
  4. 香木の名。分類は伽羅(きゃら)。香味は苦辛。六十一種名香の一つ。
  5. しょくこうろ(卓香炉)」の略。

たく【卓】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 物を置く台。つくえ。テーブル。
    1. [初出の実例]「卓一脚献之」(出典:蔭凉軒日録‐永享一二年(1440)七月二二日)
  3. ( 形動タリ ) 他より高いこと。他を抜いて、すぐれていること。きわだっていること。また、そのさま。
    1. [初出の実例]「卓々 タクトシテ ココロガ アイカタイ」(出典:交隣須知(18C中か)四)
    2. [その他の文献]〔法言‐学行〕

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普及版 字通 「卓」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 8画

[字音] タク
[字訓] さじ・たかい・すぐれる

[説文解字]
[金文]

[字形] 象形
早(さじ)(匙)の大きなもので、卓大・卓高の意を表わす。〔説文〕八上に「高きなり、早匕(さうひ)を卓と爲し、匕(ひせつ)を(かう)と爲す。皆同義なり」とするが、会意とする意が明らかでない。早はスプーン。是(匙)はその柄の長く大きなもの、卓はその勺の部分が大きなもの。ゆえに卓に高大の意があり、のち卓出・卓異の意となる。

[訓義]
1. さじ、大きなさじ、勺の部分の大きなさじ。
2. たかい、一方がたかい、たつ、大きい。
3. すぐれる、ことなる、まさる、さかしい。
4. と通じ、あきらか。
5. つくえ、卓子。

[古辞書の訓]
〔新字鏡〕卓 日太介奴(日たけぬ)〔名義抄〕卓 スグル・タチマチ・タツ・タカシ・サカシ/卓犖 コエスギタリ 〔字鏡集〕卓 タカシ・チカシ・アヤシム・ヌスミ・スグル・タチマチ

[声系]
〔説文〕に卓声として・倬・掉など十三字を収める。おおむね卓異、また不安定な状態をいう語である。

[語系]
卓・倬tek、thekは声義に通ずるところがある。また超thi、逖thyek、迢dyoはみな高遠の意をもつもので、一系の語とみられる。

[熟語]
卓異・卓衣卓帷・卓偉・卓逸・卓・卓越・卓遠・卓冠・卓・卓軌・卓傑・卓見・卓午・卓行・卓爾・卓峙・卓識・卓綽・卓爍・卓殊・卓出・卓説・卓絶・卓然・卓卓・卓・卓抜・卓筆・卓犖・卓・卓論
[下接語]
英卓・奇卓・座卓・殊卓・峭卓・食卓・清卓・超卓・倒卓・特卓

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