(読み)チュウ

デジタル大辞泉 「宙」の意味・読み・例文・類語

ちゅう〔チウ〕【宙】

そら。大空。また、地面から離れた所。空中。「胴上げでからだがに舞う」
そらで覚えていること。暗記していること。「小説一節で言う」
[類語]空中天空天穹てんきゅう穹窿きゅうりゅう蒼穹そうきゅう太虚たいきょ上天天球青空青天井くう虚空こくう中空ちゅうくう中天上空大空低空高空

ちゅう【宙】[漢字項目]

[音]チュウ(チウ)(漢)
学習漢字]6年
果てしない大空。「宇宙
[名のり]おき・ひろし・みち

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精選版 日本国語大辞典 「宙」の意味・読み・例文・類語

ちゅうチウ【宙】

  1. 〘 名詞 〙
  2. そら。大空。宇宙。虚空。また、地面から離れた空間。空中。
    1. [初出の実例]「馬よりとって引おとし、ちうにくくって西八条へさげて参る」(出典:平家物語(13C前)二)
    2. 「三浦半島が遠く薄暮の中に光った水平線から宙へ浮んで見られた」(出典:真鶴(1920)〈志賀直哉〉)
  3. 経過する時間。無限の時間。古往今来。〔淮南子‐斉俗訓〕
  4. 音声・文字などの助けを借りないで、記憶や勘だけにたよること。そら。
    1. [初出の実例]「一切経の内、何れの所に如何様の文字これありと、中にて申す程の物知りの由候」(出典:信長公記(1598)一二)

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普及版 字通 「宙」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 8画

[字音] チュウ(チウ)
[字訓] そら

[説文解字]
[甲骨文]

[字形] 形声
声符は由(ゆう)。由に抽・(ちゆう)の声がある。〔説文〕七下に「舟輿(しうよ)の極(いた)り(おほ)ふなり」とあり、地を覆うというほどの意である。〔淮南子、斉俗訓〕に「古來今、之れを宙と謂ひ、四方上下、之れを宇と謂ふ」とあって、宙を時間、宇を空間の意とするが、字はともに建物の象である宀(べん)に従う。〔淮南子、覧冥訓〕の 〔高誘注〕に、宇を家の簷(のき)、宙を棟梁の意としており、それが字の初義であろう。由は〔説文〕にみえず、字源を確かめがたいが、おそらく(ゆう)がその初文。(ひさご)などが熟して、その果肉が融解し、外殻のみを存する形で、その液を油といい、その外郭とする。またのように、外の全体を蓋(おお)うものを建物の上に及ぼして、宙と称するのであろう。

[訓義]
1. 家のむね、そら、あめ
2. とき、むかしといま。
3. ひろい、のびる。

[古辞書の訓]
名義抄〕宙 オホソラ・イニシヘ 〔立〕宙 イニシヘ・サル・ニシ・ヰル・オホソラ・イマウル 〔字鏡集〕宙 ハタス・イタル・ヰル・ワタス・イマ・イニシヘ・オホソラ

[語系]
宙・冑diuは同声。冑の金文は冑(ちゆうぼう)の下に目をあらわす象形字。外より覆う意の宙と同じく、頭を覆う武具をいう。

[熟語]
宙宇宙合宙然宙表
[下接語]
宇宙・窮宙・区宙・上宙・碧宙

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

事典 日本の大学ブランド商品 「宙」の解説

宙(SoLa)

[機械]
九州工業大学(福岡県北九州市戸畑区)の大学ブランド。
産学連携推進センターの佐藤寧教授と大学発ベンチャー企業の株式会社キットヒット(北九州市若松区)が共同で開発した極薄フィルムを使った高性能の超高音域用スピーカー。新開発の合成高分子素材フィルムに使用により、世界でも類を見ない音の立ち上がりの速さを実現。1000KHzまで追随でき、これにより音を従来以上に忠実に再現することができるようになった。また、各楽器の高域での倍音まで再生することができるようになったため、より臨場感溢れる音楽を楽しむことができる。アナログ再生機器との相性も良い。オーディオ銘機賞2010の特別賞・開発賞を受賞。
(注)記載内容は事典編集当時(2010年2月)のものです。内容・価格等はその後に変更になった場合もあります。

出典 日外アソシエーツ「事典 日本の大学ブランド商品」事典 日本の大学ブランド商品について 情報

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