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宝福寺 ほうふくじ

世界大百科事典 第2版の解説

ほうふくじ【宝福寺】

岡山県総社市にある臨済宗の寺。井山(いやま)と号する。鎌倉前期に創建,はじめ天台宗,まもなく慧聡禅師により臨済宗に転じた。近郷の生れだった雪舟は,少年時代当寺で修行し,あまり絵ばかりをかいているので,和尚がこらしめようと本堂の柱にくくりつけたところ,足もとに涙でネズミの絵をえがき,和尚があやうく本物のネズミと見誤るところだったという有名な話は,当寺で生まれたものである。近世の寺領100石。現在,仏殿方丈禅堂庫裏,書院,経蔵,鐘楼などが閑寂な境内に建ちならんでいる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

宝福寺
ほうふくじ

岡山県総社(そうじゃ)市井尻野(いじりの)にある臨済(りんざい)宗東福寺派の寺。井山(いやま)と号し、俗称は雪舟(せっしゅう)寺。貞永(じょうえい)年間(1232~33)に鈍庵(どんあん)禅師を開山として創建された天台宗の寺であったが、四条(しじょう)天皇(在位1232~42)のころ禅寺となったと伝えられる。永享(えいきょう)年間(1429~41)雪舟が12歳で得度し、やがて京都相国(しょうこく)寺に上るまで修行をした寺で、本堂正面仏壇にある柱は、少年僧雪舟がくくり付けられて涙で足元に鼠(ねずみ)を描いたときのものと伝えられる。室町時代に兵火にかかり三重塔(国重文)のみを残して焼失。江戸時代に復興された。寺宝に明(みん)の周東村(しゅうとうそん)作と伝える絹本着色地蔵菩薩(ぼさつ)像、同十王像(いずれも国重文)がある。[菅沼 晃]

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世界大百科事典内の宝福寺の言及

【備中国】より

…臨済宗を日本に伝えた栄西は,吉備津宮の神主賀陽(かや)氏の出身である。画僧雪舟は大井荘赤浜(現,総社市)の出身で,年少のころ近くの井山(いやま)宝福寺で小僧生活を送ったという。宝福寺は臨済宗東福寺派の名刹として知られる。…

※「宝福寺」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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