拗ける(読み)ネジケル

デジタル大辞泉 「拗ける」の意味・読み・例文・類語

ねじ・ける〔ねぢける〕【×拗ける】

[動カ下一][文]ねぢ・く[カ下二]
ねじれゆがむ。曲がりくねる。「―・けた木の幹」
性質がひねくれる。「心の―・けた人」
[類語]曲(が)るおこいか憤る八つ当たりいじけるひねくれるすねるひがむねじくれるふくれる気色けしきばむむかつくむかっとむかむかむっとむしゃくしゃむらむらくしゃくしゃ不快不愉快不機嫌不興憮然仏頂面虫の居所が悪い風向きが悪い胸糞が悪い・けった糞が悪い・気を悪くするつむじを曲げるはらわたが煮え返る臍を曲げる・怒り付ける・怒り狂う腹立つ腹が立つ小腹が立つ向かっ腹が立つ・腹を立てる怒り心頭に発するしゃく小癪こしゃくしゃくに障る癇癪かんしゃく冠を曲げる堪忍袋の緒が切れる向かっぱらやけっぱら業腹業を煮やす逆上青筋を立てる憤懣ふんまんわなわな虫唾むしずが走る反吐へどが出る

こじ・ける【×拗ける】

[動カ下一][文]こじ・く[カ下二]近世語》「こじれる」に同じ。
「つい夜は明けて床も白けてすごすごとのお帰り。かう―・けたを味にしまひし此の跡は」〈浮・禁短気・五〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「拗ける」の意味・読み・例文・類語

ねじ・けるねぢける【拗・佞】

  1. 〘 自動詞 カ行下一段活用 〙
    [ 文語形 ]ねぢ・く 〘 自動詞 カ行下二段活用 〙
  2. 形状が曲がりくねる。ねじれてゆがむ。
    1. [初出の実例]「くちびるは丹といふ物塗りたるやうに、いささかもねぢけたるところなく」(出典:浜松中納言物語(11C中)一)
  3. 心がすなおでなく、ひねくれる。ひがむ。
    1. [初出の実例]「いとねぢけたるものの大輔などいはれぬれば」(出典:蜻蛉日記(974頃)上)

こじ・ける【拗】

  1. 〘 自動詞 カ行下一段活用 〙
    [ 文語形 ]こじ・く 〘 自動詞 カ行下二段活用 〙
  2. 物事がうまく運ばないで、もつれる。こじれる。ねじける。
    1. [初出の実例]「きおいがぬければ身請がこぢけて、かならず御後悔あるもの」(出典:浮世草子・傾城禁短気(1711)一)
  3. 煮えそこなって生煮えになる。〔日葡辞書(1603‐04)〕

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