拗ける(読み)ネジケル

デジタル大辞泉 「拗ける」の意味・読み・例文・類語


こじ・ける【×拗ける】

[動カ下一][文]こじ・く[カ下二]近世語》「こじれる」に同じ。
「つい夜は明けて床も白けてすごすごとのお帰り。かう―・けたを味にしまひし此の跡は」〈浮・禁短気・五〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「拗ける」の意味・読み・例文・類語

ねじ・けるねぢける【拗・佞】

  1. 〘 自動詞 カ行下一段活用 〙
    [ 文語形 ]ねぢ・く 〘 自動詞 カ行下二段活用 〙
  2. 形状が曲がりくねる。ねじれてゆがむ。
    1. [初出の実例]「くちびるは丹といふ物塗りたるやうに、いささかもねぢけたるところなく」(出典:浜松中納言物語(11C中)一)
  3. 心がすなおでなく、ひねくれる。ひがむ。
    1. [初出の実例]「いとねぢけたるものの大輔などいはれぬれば」(出典:蜻蛉日記(974頃)上)

こじ・ける【拗】

  1. 〘 自動詞 カ行下一段活用 〙
    [ 文語形 ]こじ・く 〘 自動詞 カ行下二段活用 〙
  2. 物事がうまく運ばないで、もつれる。こじれる。ねじける。
    1. [初出の実例]「きおいがぬければ身請がこぢけて、かならず御後悔あるもの」(出典:浮世草子・傾城禁短気(1711)一)
  3. 煮えそこなって生煮えになる。〔日葡辞書(1603‐04)〕

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