拗ねる(読み)スネル

デジタル大辞泉 「拗ねる」の意味・読み・例文・類語

す・ねる【×拗ねる】

[動ナ下一][文]す・ぬ[ナ下二]
すなおに人に従わないで、不平がましい態度をとる。「すぐ―・ねる子供」「世を―・ねる」
わざとよそよそしく振る舞う。「―・ねて気を引く」
[類語]おこいか憤る八つ当たりいじけるひねくれるひがむねじけるねじくれるふくれる気色けしきばむむかつくむかっとむかむかむっとむしゃくしゃむらむらくしゃくしゃ不快不愉快不機嫌不興憮然仏頂面虫の居所が悪い風向きが悪い胸糞が悪い・けった糞が悪い・気を悪くするつむじを曲げるはらわたが煮え返る臍を曲げる・怒り付ける・怒り狂う腹立つ腹が立つ小腹が立つ向かっ腹が立つ・腹を立てる怒り心頭に発するしゃく小癪こしゃくしゃくに障る癇癪かんしゃく冠を曲げる堪忍袋の緒が切れる向かっぱらやけっぱら業腹業を煮やす逆上青筋を立てる憤懣ふんまんわなわな虫唾むしずが走る反吐へどが出る

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精選版 日本国語大辞典 「拗ねる」の意味・読み・例文・類語

す・ねる【拗】

  1. 〘 自動詞 ナ行下一段活用 〙
    [ 文語形 ]す・ぬ 〘 自動詞 ナ行下二段活用 〙
  2. ひねくれて強情を張る。不平不満があってすなおに人に従わず偏屈な態度をとる。
    1. [初出の実例]「あの堂へは川よりも夜な夜な光り物が上がると申すほどに心得てお泊りやれや。まづはすねた出家かな」(出典:謡曲・鵜飼(1430頃))
    2. 「楽阿彌語りしが、声はうちゆがみ、すねたる調子にて」(出典:仮名草子・東海道名所記(1659‐61頃)二)
  3. 特に気心の通じた男女の間で、わざとつれなくする。片意地をはる。
    1. [初出の実例]「盃はおもひ思はぬさしところ〈立圃〉 すねる遊女の気をせかせぶり〈宗利〉」(出典:俳諧・鴉鷺俳諧(1646))
    2. 「ただ、一時の、感情のもつれ、と云ふか、云はばお互にすね合ってゐるだけの話ですな」(出典:驟雨(1924)〈岸田国士〉)

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