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明治期の文学結社。1899年(明治32)11月与謝野鉄幹を中心に創設された。正式には東京新詩社。1900年創刊の機関誌《明星》は08年廃刊まで浪漫主義文学の拠点となった。その綱領に〈自我独創の詩を楽む〉自由な集団たることを謳(うた)い,新しい詩歌の創作につとめた。また美術,特に白馬会などの洋画壇との交流も盛んに行われた。鉄幹の指導下に,妻晶子を始め,山川登美子,平出修,高村光太郎,茅野蕭々,茅野雅子,平野万里,北原白秋,木下杢太郎,石川啄木,吉井勇ら新人が輩出した。月例の歌会が催され,同人の旅行も企てられ,また各地の支部活動も活発であった。鉄幹《紫》,晶子《みだれ髪》などの歌集の出版も行われている。結社は《明星》廃刊で一応解体した形だが,その後も与謝野門下の集まりや運動の中で,新詩社の名はおりおりに用いられている。
執筆者:新間 進一
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
与謝野鉄幹(よさのてっかん)(寛(ひろし))が1899年(明治32)11月に創設した文学結社。東京新詩社ともいう。翌年4月、機関誌『明星』創刊、詩歌を中心とする浪漫(ろうまん)派の文学・美術の総合誌として活動したが、1908年(明治41)100号で終わった。社の規約に「自我独創の詩」をうたい、自由な雰囲気のなかで新人を多く育て、「明星調」の歌風を広め、象徴詩の移入など文壇に貢献した。鉄幹・晶子(あきこ)夫妻のほか、主要同人に高村光太郎(こうたろう)、北原白秋(はくしゅう)、石川啄木(たくぼく)、木下杢太郎(もくたろう)、吉井勇(いさむ)、平出修(ひらいでしゅう)らがいる。09年『スバル』が、21年第二次『明星』が出て、それぞれ数年間続き、鉄幹・晶子直系の歌人たちにより「新詩社詠草」として、その名は残された。
[新間進一]
出典 旺文社日本史事典 三訂版旺文社日本史事典 三訂版について 情報
「歓喜の歌」の合唱で知られ、聴力をほぼ失ったベートーベンが晩年に完成させた最後の交響曲。第4楽章にある合唱は人生の苦悩と喜び、全人類の兄弟愛をたたえたシラーの詩が基で欧州連合(EU)の歌にも指定され...
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