止まる(読み)トドマル

デジタル大辞泉 「止まる」の意味・読み・例文・類語

とどま・る【▽止まる/▽留まる/▽停まる】

[動ラ五(四)]
1 進行していたものが停止する。立ちどまる。「―・ることなく水が流れる」
「車は…家の入口に―・りぬ」〈鴎外・舞姫〉
2 同じところ・地位にそのままいて動かないでいる。「現職に―・る」「首位に―・る」
3 滞在する。「当地には、一〇日―・る予定」
4 行かないで、あとに残る。「現地に―・って指導にあたる」「責任者は本部に―・る」
5 その範囲・限度を越えないでいる。「期待されたが、平凡な記録に―・った」「問題点を指摘するに―・る」
6 中止になる。
「まうのぼり給ふことも―・り」〈大鏡・兼通〉
7 しとめられる。
「鹿ししは少しもはたらかず、二つの矢にてぞ―・りける」〈曽我・八〉
8 最上である。それが一番すぐれている。
「狂歌といふものはおそらく江戸に―・ったね」〈滑・浮世風呂・四〉
[類語](1)止とまる・停滞する・停止する・止やむ・ストップする・踊り場・横ばい・足踏み・渋滞・難航・難渋・停頓/(3)滞在する・逗留とうりゅうする・滞留する/(4)残る・居残る・残留する・とどめる

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「止まる」の意味・読み・例文・類語

とどま・る【止・停・留】

  1. 〘 自動詞 ラ行五(四) 〙
  2. ① ひとところにあって動かなくなる。移動しないで、同一の場所にある。静止している。
    1. [初出の実例]「高き荒海を 島伝ひ い別れ往かば 留有(とどまれる) 吾れは幣(ぬさ)引き 斎(いは)ひつつ 君をばやらむ はや帰りませ」(出典:万葉集(8C後)八・一四五三)
  3. ② 動いていたものが静止の状態にはいる。動くのをやめる。たちどまる。
    1. [初出の実例]「頭面をもちてみ足を礼し、却きて一面に住(ととマリ)つつ」(出典:斯道文庫本願経四分律平安初期点(810頃))
  4. ③ つかえて進まなくなる。とどこおる。渋滞する。よどむ。
    1. [初出の実例]「法の於に尋思するに暫くも停(トトマル)こと無し」(出典:西大寺本金光明最勝王経平安初期点(830頃)五)
  5. ④ やめになる。中止になる。やむ。
    1. [初出の実例]「花山院歌合せさせ給はむとしけるに、とどまり侍りにけれど」(出典:後拾遺和歌集(1086)秋上・三二三・詞書)
  6. ⑤ やどる。とまる。滞在する。逗留する。宿泊する。
    1. [初出の実例]「則ち其の採(と)れる所の御綱葉を海に投(なけい)れて着岸(トドマリ)たまはず」(出典:日本書紀(720)仁徳三〇年九月(前田本訓))
    2. 「詣でて帰りける道に、宇治の院といふ所にとどまりて侍りけるに」(出典:源氏物語(1001‐14頃)夢浮橋)
  7. ⑥ 遺物として残る。この世に生きて残る。また、他のものの去ったあとに残る。
    1. [初出の実例]「松の葉の散り失せずして、まさきのかづら永く伝はり、鳥の跡久しくとどまれらば」(出典:古今和歌集(905‐914)仮名序)
  8. ⑦ 殺される。獣などが仕止められる。とどめを刺される。
    1. [初出の実例]「鹿は少しも働かず、二つの矢にてぞとどまりける」(出典:曾我物語(南北朝頃)八)
  9. ⑧ 最高のものとする。
    1. [初出の実例]「人の父としては慈にとどまり、人の子として孝にとどまるといふ」(出典:浄瑠璃・山崎与次兵衛寿の門松(1718)中)
  10. ⑨ それ以上にならなくなる。その範囲を越えなくなる。
    1. [初出の実例]「和漢に名ある稗官者流はひたすら脚色(しくみ)の皮相にとどまるを拙しとして」(出典:小説神髄(1885‐86)〈坪内逍遙〉上)
    2. 「ただの噂話といふ程度では止(トド)まらなかった」(出典:大道無門(1926)〈里見弴〉隣人)
  11. ⑩ 現在の地位や職から動かないでいる。
    1. [初出の実例]「原級にとどまった生徒なので」(出典:彼の歩んだ道(1965)〈末川博〉四)
  12. ⑪ 留意する。注意する。心を向ける。それにひきつけられる。
    1. [初出の実例]「なべてならずもてひがみたる事好み給ふ御心なれば、御身ととまらむをやと見奉る」(出典:源氏物語(1001‐14頃)若紫)
  13. ⑫ ( 他動詞的に用いて ) しようと思ったことをやめる。思いとどまる。
    1. [初出の実例]「ジガイヲ todomaru(トドマル)」(出典:日葡辞書(1603‐04))

やま・る【止】

  1. 〘 自動詞 ラ行五(四) 〙 続いて来た物事が途絶える状態になる。
    1. [初出の実例]「けど、明日で馬鹿が止(ヤ)まらないと、するとつまんないなあ」(出典:悲しき配分(1922)〈鷹野つぎ〉)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

[名](スル)1 別の衣服に着替えること。特に夏冬の季節に応じて改めること。平安時代には、陰暦4月1日、10月1日に行われた。江戸幕府では、このほかに5月5日・9月9日などにも着替える定めがあった。現...

衣替えの用語解説を読む