波布(読み)ハブ

デジタル大辞泉 「波布」の意味・読み・例文・類語

はぶ【波布/飯倩】

クサリヘビ科の毒蛇毒性が激しく量も多い。全長1.2~2.3メートル。頭部は大きく三角形をし、淡灰褐色で黒褐色斑紋がある。夜間雨天に行動しネズミ・鳥などを捕食するが、人畜被害も多い。奄美沖縄諸島に分布し、近縁種ヒメハブ八重山諸島サキシマハブ吐噶喇とから列島トカラハブなどがある。 夏》
[類語]くちなわ長虫大蛇だいじゃ大蛇おろちうわばみ毒蛇錦蛇青大将縞蛇ヤマカガシがらがら蛇コブラ海蛇盲蛇

なみ‐ぬの【波布/浪布】

歌舞伎大道具の一。波の絵を描いた地がすりで、舞台花道に敷いて海・川などの水面を表す。

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精選版 日本国語大辞典 「波布」の意味・読み・例文・類語

はぶ【波布・飯匙倩】

  1. 〘 名詞 〙 クサリヘビ科の毒ヘビ。全長二メートル以上にもなる。頭が三角形で大きく、首は細い。体の上面はふつう淡黄褐色で、二列の暗褐色の大形輪状斑が並ぶ。体の地色によって金ハブ銀ハブと呼ぶこともある。沖縄諸島・奄美諸島特産森林・畑などにすみ、夜行性で、カエル、ネズミ、小鳥などを捕食する。性質は狂暴で、毒が強く、かまれると命にかかわる。ほんはぶ。《 季語・夏 》
    1. [初出の実例]「ハブという大毒蛇ありて大に害をなす」(出典:随筆・西遊記(新日本古典文学大系所収)(1795)四)

なみ‐ぬの【波布・浪布】

  1. 〘 名詞 〙 歌舞伎の大道具の一つ。波を描いた布。舞台や花道に敷きつめて海や川などの水面を表わす。
    1. [初出の実例]「舞台、花道とも一面に浪布(ナミヌノ)」(出典:歌舞伎・霊験曾我籬(1809)八幕)

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動植物名よみかた辞典 普及版 「波布」の解説

波布 (ハブ)

学名:Trimeresurus flavoviridis
動物。クサリヘビ科の毒ヘビ

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

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