渺渺(読み)ビョウビョウ

デジタル大辞泉 「渺渺」の意味・読み・例文・類語

びょう‐びょう〔ベウベウ〕【××渺】

[ト・タル][文][形動タリ]果てしなく広いさま。遠くはるかなさま。
朝日が―たる波の彼方に昇ると船はからからと錨を揚げ」〈菊池寛・俊寛〉
[類語]悠悠渺茫茫茫広やか広い広大広壮広漠広広広範広闊こうかつ開豁かいかつ空漠茫漠茫洋洋洋だだっ広い幅広はばびろワイド広角漠漠豁然かつぜん広域空闊くうかつ蒼茫浩浩広大無辺無辺無辺際一望千里果てし無い手広い

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「渺渺」の意味・読み・例文・類語

びょう‐びょうベウベウ【渺渺】

  1. 〘 形容動詞ナリ活用タリ 〙 広くはてしないさま。遠くはるかなさま。渺茫。眇眇
    1. [初出の実例]「東行西行雲渺々、二月三月日遅々」(出典:菅家後集(903頃)詠楽天北窓三友詩)
    2. 「是は渺々とした広い野へ出たが」(出典:虎寛本狂言・神鳴(室町末‐近世初))
    3. [その他の文献]〔管子‐内業〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「渺渺」の読み・字形・画数・意味

【渺渺】びようびよう(べうべう)

遠くはるかなさま。宋・軾〔赤壁の賦〕桂の棹(さお)、(かい)、つて光に泝(さかのぼ)る。渺渺たる予が懷(おも)ひ、美人を天の一方む。

字通「渺」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、和歌山県串本町の民間発射場「スペースポート紀伊」から打ち上げる。同社は契約から打ち上げまでの期間で世界最短を目指すとし、将来的には...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android