洋洋(読み)ヨウヨウ

デジタル大辞泉 「洋洋」の意味・読み・例文・類語

よう‐よう〔ヤウヤウ〕【洋洋】

[ト・タル][文][形動タリ]
水があふれるばかりに満ちているさま。水が広々と広がっているさま。「洋洋たる大海
希望に満ちているさま。「洋洋として未来は広がる」「前途洋洋たる青年」
盛んであるさま。
「只帝徳を頌し奉る声、―として耳にみてり」〈太平記・一一〉
[類語]広い広やか広大広壮広闊こうかつ開豁かいかつ広漠空漠茫漠茫茫渺茫びょうぼう茫洋だだっ広い幅広はばびろワイド広角広広漠漠渺渺びょうびょう豁然かつぜん広域空闊くうかつ蒼茫浩浩広大無辺無辺無辺際一望千里果てし無い手広い

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精選版 日本国語大辞典 「洋洋」の意味・読み・例文・類語

よう‐ようヤウヤウ【洋洋】

  1. 〘 形容動詞ナリ活用タリ 〙
  2. 水が満ちあふれるさま。また、広々としたさま。ゆったりしたさま。限りないさま。漾漾(ようよう)。洋洋乎。
    1. [初出の実例]「望春江兮騁目、観清流之洋洋」(出典経国集(827)一・春江賦〈嵯峨天皇〉)
    2. 「諸(これ)水中に納(いる)れば、圉々洋々(ヨウヨウ)(〈注〉ユラリ)として活溌たる魚と成り」(出典:造化妙々奇談(1879‐80)〈宮崎柳条〉一三)
    3. [その他の文献]〔詩経‐衛風・碩人〕
  3. 物事の盛んなさま。
    1. [初出の実例]「氷霜留犢、五袴洋々」(出典:性霊集‐五(835頃)請越州節度使内外文書啓)
    2. 「琴声美なる哉、洋々(ヤウヤウ)(〈注〉サカンナリ)たり」(出典:読本・英草紙(1749)二)
    3. [その他の文献]〔詩経‐魯頌・閟宮〕
  4. 希望に満ちているさま。
    1. [初出の実例]「洋々たる前途の希望を暫し一外国船に載せて走りつつあるのだ」(出典:良人の自白(1904‐06)〈木下尚江〉後)

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普及版 字通 「洋洋」の読み・字形・画数・意味

【洋洋】ようよう(やうやう)

広大なさま。盛大なさま。美しく立派なさま。充するさま。〔中庸、二十七〕大なる哉(かな)、人の、洋洋乎として物を發し、峻(たか)くして天に極(いた)る。

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