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祇園 ぎおん

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

祇園(京都市)
ぎおん

京都市中央部、東山(ひがしやま)区の八坂(やさか)神社を中心とする地区。祇園という地名は八坂神社の旧称祇園社(祇園感神院(かんしんいん))にちなむ。八坂神社西門前から鴨(かも)川以東の四条通南北両側一帯で、京都の代表的な花街である。戦国期には荒廃したが、江戸初期ごろから、八坂神社や清水(きよみず)寺への参詣(さんけい)者を相手に水茶屋が軒を並べて門前町を形成するようになった。茶くみ女が妍(けん)を競い、1713年(正徳3)には祇園町北側の内六町が開かれ、やがて京都の遊里の中心は島原から祇園に移った。1872年(明治5)には、東京遷都によって打撃を受けた京都復興策の一つとして、京都に観光客を集めるために花見小路に祇園歌舞練場を建てて、「都をどり」が始められた。
 現在は茶屋、料亭のほかにバーも多く、昔のおもかげは薄らいだが、格子戸の続く家並みには往時の風雅と格調がしのばれ、路地に聞こえる三味線の音や、舞妓(まいこ)や芸妓(げいぎ)の姿に花街の風情が感じられる。四条通と花見小路の赤壁の万亭は大石良雄(よしお)の故事を伝える一力(いちりき)茶屋である。また4月の都をどりは、先斗(ぽんと)町の鴨川(かもがわ)をどりとともに京の春の華やかな行事であり、7月の祇園祭は平安時代に始まった祭礼である。また祇園の北側を流れる白川の河畔には、吉井勇の「かにかくに祇園は恋し寝るときも枕の下を水のながるる」の歌碑が立ち、また祇園新橋一帯は、国の重要伝統的建造物群保存地区となっている。また祇園縄手・新門前と祇園町南が京都市の歴史的景観保全修景地区に指定されている。[織田武雄]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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