デジタル大辞泉 「禍」の意味・読み・例文・類語

か【禍】[漢字項目]

常用漢字] [音](クヮ)(漢) [訓]わざわい まが
思いがけない災難。「禍根禍福奇禍災禍惨禍水禍舌禍戦禍筆禍輪禍
難読禍事まがごと禍禍まがまがしい

まが【禍】

《「まが」と同語源》よくないこと。悪いこと。わざわい。
「その―を直さむとして」〈・上〉

か〔クワ〕【禍】

災い。ふしあわせ。「を転じて福となす」「交通」⇔

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精選版 日本国語大辞典 「禍」の意味・読み・例文・類語

クヮ【禍】

  1. 〘 名詞 〙 不幸をひきおこす出来事。わざわい。災厄。⇔
    1. [初出の実例]「冝令五畿内七道諸国、十七箇日、転読経王、転禍為福」(出典:類聚国史‐一七三・凶年・天長九年(832)五月己酉)
    2. [その他の文献]〔淮南子‐人間訓〕

まが【禍】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 ) ( 「曲がる」と同根 ) よくないこと。悪いこと。また、そのさま。わざわい。
    1. [初出の実例]「八十禍(まが)津日神〈禍を訓みて摩賀(マガ)と云ふ。下は此に效ふ〉」(出典古事記(712)上)

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普及版 字通 「禍」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 13画

(旧字)
人名用漢字 14画

[字音] カ(クヮ)
[字訓] わざわい・とがめ

[説文解字]
[甲骨文]
[金文]

[字形] 形声
声符は咼(か)。咼は残骨を用いて呪詛を行う意。それによってもたらされるものをという。〔説文〕一上に「なり」、〔釈名、釈言語〕に「毀なり」という。毀も残骨を殴(う)って呪詛する意。字はまたに作る。

[訓義]
1. わざわい、わざわいする。
2. つみ・とがをうける、とがめ、やぶれる。

[古辞書の訓]
〔名義抄〕 ワザハヒ・ツミトガ

[熟語]
・禍応禍殃・禍階・禍害禍患・禍機・禍基禍毀・禍郷・禍凶・禍・禍隙・禍禍譴・禍根・禍災・禍・禍禍辱・禍心禍祟・禍泉・禍胎・禍端・禍兆禍梯・禍適・禍難・禍敗・禍罰・禍苗・禍福禍辟・禍変禍謀・禍門禍尤・禍乱禍累
[下接語]
畏禍・移禍・殃禍・悔禍・解禍・懐禍・患禍・艱禍・奇禍・禍・結禍・黄禍・禍・災禍・索禍・惨禍・始禍・酒禍・召禍・水禍・舌禍・絶禍・戦禍・息禍・速禍・大禍・天禍・転禍・党禍・敗禍・筆禍・滅禍・阨禍・罹禍

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