デジタル大辞泉
「笑」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
わら・える わらへる【笑】
〘ア下一(ハ下一)〙 (「わらう(笑)」の可能
動詞)
① 笑うことができる。「わらえない・わらえぬ」の形で、ある
事柄を、滑稽だ、愚かしいと単にひとごととして見ていられない情況であることにいう。「笑えぬ
喜劇」
② 自然に笑うようになる。特に、
表面に現われている
状態に対して、
内情や
実態が極めて劣っていることに対する
軽蔑の
気持の起こることにいう。
※
珍太郎日記(1921)〈
佐々木邦〉三「
電車の中で笑ふまいと思っても自然
(ひとりで)に笑
(ワラ)へて困ったと言ってゐた」
わらか・す【笑】
〘他サ四〙 (「わらわかす(笑━)」の変化した語)
① 笑うようにする。笑わせる。
※
随筆・
松屋筆記(1818‐45頃)九「おもさるがく〈略〉おもさるがくは面
(おもて)してさまざまの物まねし打さるがちて人笑かすわざなるべし」
※
人情本・柳之横櫛(1853頃)三「ヘン笑
(ワラ)かしやアがらアとんちきはっつけ御異見もねへもんだ」
② 冷淡にあしらう。ばかにする。
わらわし わらはし【笑】
〘形シク〙 (動詞「わらう(笑)」の
形容詞化) 笑うべきである。笑いたくてたまらないほどおかしい。
※
源平盛衰記(14C前)
一一「唯今の泣様送礼の体、説法しすましたりと、咲
(ワラハシ)くぞ思はれける」
わらわし‐げ
〘形動〙
わらわし‐さ
〘名〙
えまし ゑまし【笑】
〘形シク〙 (動詞「えむ(笑)」の形容詞化) 心がなごやかになって思わずほほえみを浮かべたくなる気持である。ほほえましい。
※
源氏(1001‐14頃)
藤裏葉「かれは〈略〉見るにゑましく、世の中忘るる心地ぞし給ふ」
えまし‐げ
〘形動〙
えまし‐さ
〘名〙
わらわ‐・す わらは‥【笑】
[2] 〘他サ五(四)〙
① 人が思わず笑うようにしむける。笑わせる。
※
古今役者物語(1678)「つくりはなげにあほうひげ、どっとわらはす其ふぜい」
わらわ‐・せる わらは‥【笑】
〘他サ下一〙 わらは・す 〘他サ下二〙 (動詞「わらう(笑)」に使役の
助動詞「せる」が付いてできたもの)
② 軽蔑に値するさまである。笑わす。人をあざけるときにいう。
えまわし ゑまはし【笑】
〘形シク〙 (「えまう(笑)」の形容詞化) なごやかになって思わずほほえみを浮かべたくなるような気持である。ほほえましい。えまし。
※
万葉(8C後)一八・四〇八六「あぶら火の光に見ゆるわがかづらさ百合の花の恵麻波之伎
(ヱマハシキ)かも」
え ゑ【笑】
〘
語素〙 笑うこと。笑いを催すこと。「えがお(笑顔)」「えぐし(笑酒)」「えつぼ(笑壺)」などと熟して用いる。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
えみ【笑】
鳥取の日本酒。酒名は、女性当主であり杜氏の名「恵美」に由来。純米吟醸酒、純米酒がある。原料米は玉栄など。仕込み水は自家井戸水。蔵元の「西本酒造場」は元治元年(1864)創業。所在地は鳥取市青谷町青谷。
出典 講談社[日本酒・本格焼酎・泡盛]銘柄コレクションについて 情報