精選版 日本国語大辞典 「糞・屎」の意味・読み・例文・類語
くそ【糞・屎】
[1] 〘名〙
※今昔(1120頃か)一六「故(ことさら)に足に馬の屎(くそ)を塗付て、姉に語て云く」
② あか。かす。「歯くそ」「耳くそ」「鼻くそ」「金くそ」など。
※十巻本和名抄(934頃)三「鉄落 本草云鉄落銕液〈乃波太 一訓加奈久曾〉」
③ 役に立たないこと。価値の無いもの。とるにたりないもの。「…もくそも」などの形で強調にも用いられる。〔新撰大阪詞大全(1841)〕
※竹沢先生と云ふ人(1924‐25)〈長与善郎〉竹沢先生東京を去る「実はリアリズムも糞もないわけだ」
[2] 〘感動〙 気にさわることをした人をののしるとき、思うようにならなくていらいらするとき、気持をふるいたたせようとするときなどにいう語。くそう。
[3] 〘接頭〙 卑しめののしる意を添える語。また、程度のはなはだしいことをののしる意。「くそ落ちつき」「くそ度胸」「くそ坊主」「くそいまいましい」「くそ暑い」「くそまじめ」など。
[4] 〘接尾〙 他の語について、卑しめののしる意を表わす語。「けったくそ」「ぼろくそ」など。
ばば【糞・屎】
〘名〙 大便をいう幼児語。くそ。また、きたないもの。
※俳諧・天満千句(1676)二「くらいところのははかいて捨〈素玄〉 さくり足あの辺りぞと溝のはた〈西似〉」
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