デジタル大辞泉 「細か」の意味・読み・例文・類語 こまか【細か】 [形動][文][ナリ]1 きわめて小さいさま。粗くないさま。「細かな網目」「細かな雨」2 詳しいさま。「細かな説明」3 気持ちなどが隅々まで行き届くさま。「細かな心遣い」4 勘定高いさま。けちなさま。「金に細かな人」5 ねんごろなさま。親切なさま。「後のわざなどにも、―にとぶらはせ給ふ」〈源・桐壺〉6 繊細で美しいさま。こまやかで趣のあるさま。「―にうつくしき面やうの」〈源・手習〉[類語]細かい・小さい・微小・微細・細微・細密・緻密ちみつ・密・小しょう・小さな・ちっちゃい・ちっぽけ・低い・小さめ・矮小わいしょう・寸足らず・ちんちくりん・小振り・小形・小柄・小作り・小粒・豆粒・芥子けし粒・群小・最小・小規模・細細ほそぼそ・零細・ちんまり・こぢんまり・ちまちま・ミニ 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例 Sponserd by
精選版 日本国語大辞典 「細か」の意味・読み・例文・類語 こま‐か【細か】 [ 1 ] 〘 形容動詞ナリ活用 〙① 非常に小さいさま。微細なさま。[初出の実例]「さるこまかなるはひの、めはなにもいりて」(出典:源氏物語(1001‐14頃)真木柱)「僕は僕の父の骨が白じらと細(コマ)かに砕けた中に」(出典:点鬼簿(1926)〈芥川龍之介〉四)② 繊細で美しいさま。上品でしとやかなさま。きめこまかで風情があるさま。こまやか。[初出の実例]「よき調度、こまかなるたから物は」(出典:宇津保物語(970‐999頃)蔵開中)「折折にしゃみせん引かけ、是はこまかに御語りなさるるなどそやしける」(出典:浮世草子・傾城色三味線(1701)江戸)③ くわしいさま。ことこまかであるさま。詳細。[初出の実例]「道のほども、あやふければ、こまかには聞え給はず」(出典:源氏物語(1001‐14頃)須磨)「そしてゆうべ床に這入ってから考へた事が〈略〉次第に細(コマ)かに心に浮んで来る」(出典:青年(1910‐11)〈森鴎外〉二四)④ 念入りであるさま。こまごまと注意深くするさま。丁寧。綿密。また、ささいなことに、あれこれ気をとめるさま。[初出の実例]「朱雀院こまかに御覧ずるに、あかずめでたければ」(出典:宇津保物語(970‐999頃)楼上下)「人君は、こまかなれば悪し、大やうなれば人が帰する也」(出典:応永本論語抄(1420)堯曰第二十)⑤ こまごまと親身に心の行き届いているさま。親切なさま。ねんごろなさま。[初出の実例]「子あるなかなりければ、こまかにこそあらねど、時々ものいひおこせけり」(出典:伊勢物語(10C前)九四)⑥ 勘定高いさま。けちなさま。みみっちいさま。[初出の実例]「なんの事はござりませぬ両替屋のこまかなるやつが子なり」(出典:浮世草子・西鶴置土産(1693)五)[ 2 ] 〘 名詞 〙 こまかいこと。また、こまかいもの。[初出の実例]「中庸の刻かげんは当流の法なり。古流は細末(コマカ)(〈注〉サイマツ)を用ゆるなり」(出典:談義本・医者談義(1759)二) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例 Sponserd by