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義絶 ギゼツ

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デジタル大辞泉の解説

ぎ‐ぜつ【義絶】

[名](スル)
親子・兄弟など、肉親との関係を絶つこと。
「(親ヤ親類ノ)みんなに―されたって構わない積りでいるんですから」〈谷崎蓼喰ふ虫

㋐律令制下で、夫婦の縁を切ること。
㋑中世で、親子の縁を切ること。不孝(ふきょう)。勘当(かんどう)。
㋒近世で、親族の縁を切ること。

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世界大百科事典 第2版の解説

ぎぜつ【義絶】


[古代~中世]
 元来は律令の法律用語で,夫妻の義を絶つこと,すなわち離縁・離婚を意味した。しかし中世ではおもに父母と子の関係(縁)を断絶する法律行為を意味した。すなわち律令法の淵源である中国では,夫妻は〈人合〉,親子は〈天合〉と観念され,前者に義絶は成立しても,後者はいかようにも分断できない人間関係とみなされた。日本でも律令法の延長上にある公家法では,中国の考え方が採用されている(《法曹至要抄》)が,現実には10世紀から親子関係の断絶に義絶の語が使用されている。

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大辞林 第三版の解説

ぎぜつ【義絶】

( 名 ) スル
親子・兄弟などの関係を絶つこと。 「 -するも勘当するも、子は則ち子にして/福翁百余話 諭吉」 〔律令制下では強制的に妻を離縁すること、中世では親子またはそれに準ずるものの関係を絶つこと、近世では親族の関係を絶つことの意に用いられた〕

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

義絶
ぎぜつ

一般には親子、縁者などとの縁を切る意味に用いられるが、法制史上その内容は異なる。上代(古代)の令(りょう)制では、夫が妻の祖父母や父母を殴打したような場合、夫婦は互いに離婚すべきものと定められており、この種の離婚を義絶とよんだ。中世には、親がその心底にかなわない子との親子関係を断絶する行為を称した。この意味では勘当(かんどう)と同義である。江戸幕府法上は、義絶は従弟(いとこ)または又徒弟との親族関係を断絶する行為を意味したが、広義には、縁者または由緒ある者との断絶の行為をも含んだ。[石井良助]

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世界大百科事典内の義絶の言及

【勘当】より

…そのことは,家族生活をめぐる諸事象については各地でそれを表現する独自の民俗語彙(ごい)があるのに対し,勘当にはそれに相当する民俗語彙がなく,全国的に法制上の用語である勘当が使用されていることで裏付けられる。【福田 アジオ】 平安時代から中世にかけて,天皇や主君の勘気をこうむること,および親が子との関係を断絶すること(この意味では不孝(ふきよう),義絶ともいう)を勘当と称した。江戸時代になると,勘当の語は主として親子関係を断絶する行為を意味したが,ほかに師匠が弟子との師弟関係を断つ場合にも用いられた。…

【久離】より

…旧離とも書き,江戸時代に伯父・兄など目上の親族から,甥・弟など目下の親族に対して申し渡す親族関係断絶行為を意味した語。ただし勘当義絶などと混同されたことも少なくない。子に対しては,出奔した子に対する場合のみを久離(武士の場合は義絶とも称する)とし,在宅の子を追い出して絶縁する場合は勘当と呼ぶことが,すでに安永(1772‐81)ころから行われていたが,やがて勘当も,追出久離と呼ばれて久離の一種として扱われるようになった。…

【不孝】より

…不孝された者は,家から追放され,嫡子に立って家を継ぐ身分も,祖父母,父母の財産の分与にあずかる資格もともに奪われ,すでに与えられた財産も取り上げられた。 なお中世法には,不孝と類似の法律行為に義絶と勘当がある。義絶は中世では不孝と同じく祖父母,父母の子孫に対する親子・祖孫関係の断絶を意味したが,不孝が純然たる同族内の行為にとどまるのに対して,義絶には,親子・祖孫関係の断絶という行為に加えて,その事実を族外世間に公示して,承認を得る手続(義絶状の作成公表)が求められた。…

※「義絶」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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