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職人町 しょくにんまち

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世界大百科事典 第2版の解説

しょくにんまち【職人町】

近世の都市において手工業技術者である職人の集住する町。近世初頭の城下町建設期に,領主は築城などの土木建築工事や武器武具類の製作修理など,主として軍事上の必要から大工,左官,鍛冶屋をはじめとする手工業者を城下に集住させる必要があった。そのため,御用手工業者の棟梁には領内における営業権など種々の特権を与え,1町ないし数町の土地を拝領させ,国役(くにやく)または公役としてそれぞれに仕事を請け負わせた。棟梁は配下の職人を集めてその拝領地を分割して住まわせ,領主の仕事に従事させた。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

職人町
しょくにんまち

職人が多数居住する町。近世城下町には特定職種の職人の集居する町が多くみられるが、青森や酒田(さかた)など城下町以外の都市にもあった。また、桑名(くわな)・鳥取などの城下町のなかには職人町と名付けられた町もあった。中世末期、戦国大名やその有力家臣が建設した城郭の麓の根小屋(ねごや)にも鍛冶(かじ)ら職人がある程度居住したが、職人町が計画的に建設されたのは近世城下町においてであった。近世城下町には大工町、紺屋町、鍛冶屋町が多くみられ、このほか桶屋町、畳屋町、檜物(ひもの)町、塗師(ぬし)町、金屋町、瓦町、研屋(とぎや)町など多種の町があるが、江戸・大坂のような大城下町では多数の職種の職人町がつくられた。職人町は主として町端や裏側となる町に設けられた。江戸の職人町は、各職の職人頭が町地を与えられ、職人頭がこの拝領地に職人を集めてつくった。職人には御用務めが役(やく)として賦課された。江戸ではこの役を国役(くにやく)と呼び、この役を務める町を国役町と呼んだ。金沢でも大工町は大工が拝領した町地であった。他の城下町も大工・鍛冶などの諸職人は、公役(くやく)として1年間のうち一定期日の御用を務め、かわりに諸役免除の特権を与えられた。17世紀後半以降の商品経済展開の下では、御用務めを代金でかえることもみられるようになった。また、職人の町からの流出や他職業の者の流入も進み、町名と居住者の職業とが対応しなくなる職人町も多くなった。[深井甚三]
『小野均著『近世城下町の研究』(1941・至文堂) ▽豊田武著『日本の封建都市』(1952・岩波書店) ▽東京百年史編集委員会編『東京百年史1』(1979・ぎょうせい)』

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