精選版 日本国語大辞典 「胡蝶・蝴蝶」の意味・読み・例文・類語
こ‐ちょう ‥テフ【胡蝶・蝴蝶】
[1] 〘名〙
① 昆虫「ちょう(蝶)」の異称。《季・春》
※俳諧・己が光(1692)「胡蝶にもならで秋ふる菜虫哉〈芭蕉〉」 〔荘子‐斉物論〕
② 紋所の名。蝶の形を図案化したもの。
[2]
[一] 「こちょうらく(胡蝶楽)」の略。
※宇津保(970‐999頃)楼上下「四人はこてう。左右に立ち出でて、いとをかしう舞ふに」
[二] 源氏物語第二四帖の名。光源氏三六歳の三、四月。六条院での舟楽(ふながく)、歌舞、季の御読経などを背景に、玉鬘(たまかずら)の周囲に懸想人が集まり、源氏までも懸想してしまうさまを描く。玉鬘十帖の第三。
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