風前の灯火(読み)フウゼンノトモシビ

デジタル大辞泉 「風前の灯火」の意味・読み・例文・類語

ふうぜん‐の‐ともしび【風前の▽灯火】

風の吹くところにある灯。危険が迫っていて今にも滅びそうなことのたとえ。「組織の存立は今や風前の灯火だ」
[類語]険悪・険しい・不穏・際どい・物騒・危険・危難・危機・危殆きたい・危地・虎口ここう・ピンチ・剣呑けんのん・危ない・やばい・きな臭い・呉越同舟・一触即発・薄氷をふむ・風雲急を告げる

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精選版 日本国語大辞典 「風前の灯火」の意味・読み・例文・類語

ふうぜん【風前】 の 灯火(ともしび)

  1. 風の吹きあたるところに置かれた灯火。物事のはかなくもろいこと、危険に直面し、生命の今にも絶えようとすることのたとえにいう。風の前の灯火。
    1. [初出の実例]「一生是風前之燭、万事皆春夜之夢」(出典:往生講式(1079))

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故事成語を知る辞典 「風前の灯火」の解説

風前の灯火

ものごとのはかないことのたとえ。また、今にもだめになってしまいそうなことのたとえ。

[使用例] 我我は文明を失ったが最後、それこそ風前の灯火のように覚束ない命を守らなければならぬ[芥川龍之介*侏儒の言葉|1923~27]

[由来] 仏教の書物でよく使われる「風中の灯」というたとえから。たとえば、「大智度論―三七」には、「世間の転壊するは風中の灯の如ごとし(この世の中のものごとが変化して滅び去っていくようすは、風に吹かれる灯火のようなものだ)」とあります。

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ことわざを知る辞典 「風前の灯火」の解説

風前の灯火

風にさらされ、いまにも吹き消されようとする灯火。転じて、物事のはかないことのたとえ。また、目前に危機が迫り、いまにも命が尽きようとしていることのたとえ。

[使用例] 彼らの運命は、依然として風前の灯であった。だが日東男児は、いかなる危険をも恐れない。いかなる艱難も、よくこれを凌ぐのである[海野十三*浮かぶ飛行島|1939]

[解説] 元来は仏教思想に基づくもので、人間の一生や生命がはかないことのたとえであったが、単に危機的な場面の状況描写にも多用されている。

〔異形〕風の前の灯火

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