能登半島地震(読み)ノトハントウジシン

デジタル大辞泉 「能登半島地震」の意味・読み・例文・類語

のとはんとう‐じしん〔のとハンタウヂシン〕【能登半島地震】

平成19年(2007)3月25日、石川県輪島市沖の日本海で発生した逆断層型地殻内地震マグニチュード6.9。石川県内の3市町で震度6強観測。住宅全壊が600戸、半壊が1700戸をこえる被害をもたらした。
令和6年(2024)1月1日、石川県能登地方で発生した地震。マグニチュード7.6。石川県志賀しか町と輪島市で最大震度7を観測。建物倒壊火災土砂災害津波などの被害が広範囲に及んだ。

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共同通信ニュース用語解説 「能登半島地震」の解説

能登半島地震

2024年1月1日午後4時10分ごろ発生した石川県能登地方を震源とする地震。逆断層型でマグニチュード(M)7・6と推定され、石川県輪島市志賀町で震度7を観測した。気象庁大津波警報を発表し、北海道から九州まで津波が発生。石川県を中心に建物倒壊や火災、宅地の液状化などの大規模な被害が出た。地震による死者は石川、新潟、富山3県で489人となる見通し。避難者は石川県内で最大3万人超に上った。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「能登半島地震」の意味・わかりやすい解説

能登半島地震
のとはんとうじしん

2024年1月1日午後4時10分頃に石川県能登地方を震源として発生したマグニチュードM )7.6の本震と,その余震,および 2020年12月以降に能登地方で活発化した一連地震活動。気象庁による正式名称は「令和6年能登半島地震」。本震の震央は,能登半島東部で北緯37°29.7′,東経137°16.2′の地点,深さは約 16㎞。この地震により最大震度 7の激しいゆれが石川県輪島市志賀町で観測され,震度 1以上の有感範囲は本州全域のほか,北海道,四国,九州にまで及んだ。余震域は本震の震源から北東と南西方向に延びる長さ約 150kmの範囲に広がった。本震の震源断層は,余震域に重なる長さ 150km程度の南東傾斜の逆断層と推定されている。能登半島の北岸では合成開口レーダ SAR画像の解析や現地調査で最大約 4mの地震に伴う隆起が確認された。津波も発生し,観測された最大の津波の高さは 0.8m,最大の遡上高は 5.8mだった。
地震の強いゆれにより,奥能登地方を中心に家屋の倒壊や火災,土砂災害が発生,石川県,富山県新潟県の広い範囲で液状化による被害も生じた。人的被害は死者 245人,行方不明者 3人,負傷者 1313人,住家の被害は全壊家屋 8571棟を含む 12万棟以上に上った(被害は 2024.5.21.現在。総務省消防庁調べ)。石川県では奥能登地方を中心に断水や停電が長期に継続し,避難した人は石川県,富山県,新潟県を中心に最大 5万人をこえた(内閣府によるまとめ)。このほか,隆起や津波による港湾の被害や鉄道の運休,道路の通行止めなど交通の被害も大きかった。
能登半島では 2018年頃から群発地震活動が始まり,2020年12月以降さらに活発化し,2023年5月5日にはM 6.5の地震が発生した。群発地震の震央域付近では,地下流体の上昇を示唆する地盤の隆起も観測されていた。能登半島の西方沖から北方沖,北東沖の海域には活断層が確認されていて,M 7.6の本震はこれらの活断層に関係した地震と考えられている。

能登半島地震
のとはんとうじしん

2007年3月25日午前9時41分頃,石川県輪島市から約 10kmの能登半島沖で発生したマグニチュードM )6.9の地震。気象庁による正式名称は「平成19年(2007年)能登半島地震」。震央は北緯 37°13.2′,東経 136°41.1′,震源の深さは約 11km。最大震度 6強が輪島市,七尾市穴水町で記録されたほか,石川県,富山県,新潟県で震度 5弱以上の強いゆれが観測された。最大余震は 3月25日午後6時11分頃と 3月26日午前7時16分頃に発生した M 5.3の地震である。地震波から推定される本震断層は,西北西―東南東方向の圧縮力で生じた横ずれ成分を含む逆断層型である。この地震により輪島市で倒れた灯籠の下敷きになり 1人が死亡した。そのほかに重傷者 91人,軽傷者 265人の人的被害が発生した。住家の被害は全壊 686棟,半壊 1740棟,一部損壊 2万6958棟であった(2009.1.13.現在。総務省消防庁)。特に輪島市では被害が大きく,500棟以上の住家が全壊した。道路も国道249号や能登有料道路(のと里山海道)を中心に落石や盛土の崩壊などの被害を受けた。能登半島周辺では,1993年2月7日に M 6.6の地震が発生するなど 1600年以降 M 6級の地震の記録が数回ある。

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