暗闇(読み)クラヤミ

デジタル大辞泉 「暗闇」の意味・読み・例文・類語

くら‐やみ【暗闇】

まったく光がなく、暗いこと。また、その所。くらがり。
人目につかないところ。人の知らないところ。「暗闇に葬り去る」
見通しがたたず、将来希望の持てないこと。「病気つづきで先は暗闇だ」
[類語]暗がり真っ暗闇夕闇宵闇夜陰薄暗がり手暗がり暗黒真っ黒いか黒い黒い黒黒黒ずむどす黒い浅黒い色黒真っ黒け真っ黒黒っぽい漆黒黒み黒色こくしょく墨色赤黒い青黒い黒む純黒直黒ひたぐろ鉄色煤色すすいろ烏羽からすばからすの濡れ羽色がんぐろ薄黒い黒変黒ばむ真っ暗ブラックダーク

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「暗闇」の意味・読み・例文・類語

くら‐やみ【暗闇】

〘名〙
① まったく光のないこと。暗いこと。また、そのところ。暗黒。
拾遺(1005‐07頃か)物名・三五三「花の色をあらはにめでばあだめきぬいさくらやみになりてかざさむ〈よみ人しらず〉」
天下が乱れて収拾がつかないこと。平安や見通し、希望などを失うこと。家、仕事などの状況についてもいう。
平家(13C前)二「信頼、義朝が院内をとり奉て大内にたてごもって、天下くらやみと成ったりしに」
③ 人の知らないところ。目につかないところ。
④ 牢。監獄刑務所
歌舞伎青砥稿花紅彩画白浪五人男)(1862)三幕「板子(いたご)一枚その下は、地獄と名に呼ぶ暗黒(クラヤミ)も」
精神が深く落ち込んで希望がもてない状態であること。
泥人形(1911)〈正宗白鳥〉二「細君は結婚によって、重吉を暗闇から救ひ出さうと思った」

くれ‐やみ【暗闇】

〘形動〙 心がくらんで途方にくれるさま。くらやみ。
※河内本源氏(1001‐14頃)桐壺「くれやみにてふししづみ給へるほどに」

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