精選版 日本国語大辞典 「鳥」の意味・読み・例文・類語
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鳥類のことで、とくにニワトリ、キジをさす場合もある。日本文学においては、花鳥とか花鳥風月とかいわれるように、日本の自然美を形成する景物の一つであり、「花鳥の色をも音(ね)をもいたづらにもの憂(う)かる身は過ぐすのみなり」(『後撰(ごせん)集』夏・藤原雅正(まさただ))などと詠まれている。文学作品にも早くから登場し、『万葉集』には、鵜(う)、鶯(うぐひす)、鶉(うづら)、鴨(かも)、鴎(かまめ)、烏(からす)、雁(かり)、雉(きぎし)、鷺(さぎ)、鴫(しぎ)、鷹(たか)、千鳥(ちどり)、燕(つばめ)、鶴(たづ)、鶏(いへつとり、かけ、にはつとり)、鳰(にほどり)、雲雀(ひばり)、時鳥(ほととぎす)、都鳥(みやこどり)、百舌鳥(もず)、山鳥(やまどり)、呼子鳥(よぶこどり)、鷲(わし)、鴛鴦(をしどり)などの名がみえ、ほかにも水鳥が多い。『古今集』になると、種類も淘汰(とうた)され、鶯、鶉、鴨、雁、雉(きじ)、鴫、鶴、千鳥、鳰、時鳥、都鳥、鶏(ゆふつけどり)、鴛鴦と古今伝授(こきんでんじゅ)の「三鳥」の稲負鳥(いなおほせどり)、百ち鳥(ももちどり)、呼子鳥に尽くされる。山野にもいるが、水辺にいるという印象が強く、「芦鴨(あしがも)」「芦鶴(あしたづ)」「浜千鳥」などという形でよく用いられる。鶯、時鳥、雁がとりわけ多くみられ、『源氏物語』でもいずれも10例以上用いられ、季題としても継承されていく。『枕草子(まくらのそうし)』の「鳥は」の段では、鸚鵡(おうむ)、山鳥、鶴、鷺、鴛鴦、千鳥、鶯、時鳥などについて具体的に述べており、雁がないのが目だつが、巻頭で「まいて、雁などのつらねたるが、いと小さく見ゆるは、いとをかし」といっているから、無視しているわけではない。平安中期ごろから、鳴き声が戸をたたく音に似ているといわれる水鶏(くひな)も加わる。卵は「かひ」「こ」「かひこ」などとよばれ、かえらないものを「すもり」「すもりご」などといい、和歌や物語、日記などに、しばしばみられる。また、神の使いにもなり、八幡宮(はちまんぐう)の鳩(はと)、熊野神社の烏などはよく知られる。
[小町谷照彦]
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