デジタル大辞泉
「しどろもどろ」の意味・読み・例文・類語
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しどろ‐もどろ
〘形動〙 (「しどろ」を強めていう語)
言動に
秩序がなく、たいそう乱れているさま。また、足もとの定まらないさま。
※宇津保(970‐999頃)蔵開上「中納言しどろもどろにゑひて」
※
源氏(1001‐14頃)
梅枝「筆にまかせて乱れ書き給へる、見どころ限りなし。し
とろもとろに愛敬づき、見まほしければ」
※
煤煙(1909)〈
森田草平〉二「段々泣声になって、しどろもどろな事を言ふ」
[語誌](1)
挙例「源氏」などに見られるように、中古・
中世の
用例では、乱れていること全般を表わし、特にマイナスのイメージは強くはなかった。
(2)歌語としても用いられ、その場合
苅萱(かるかや)のイメージと結びつくことが多い。
(3)中世後期には、特に足どりがたよりないことに多く用いられるようになり、
近世に入ると、あわてたり動揺したりして話し方が円滑さを失った様子に偏るようになった。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
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