のべつ幕無し(読み)ノベツマクナシ

デジタル大辞泉 「のべつ幕無し」の意味・読み・例文・類語

のべつ‐まくなし【のべつ幕無し】

[副]芝居で幕を引かずに演技を続ける意から》ひっきりなしに続くさま。「のべつ幕無しに口を動かす」「のべつ幕無し愚痴ぐちを言う」→のべつ
[補説]文化庁が発表した「国語に関する世論調査」で、「ひっきりなしに続くさま」を表現するとき、「のべつまくなし」と「のべつくまなし」のどちらの言い方を使うか尋ねたところ、次のような結果が出た。

平成23年度調査令和3年度調査
のべつまくなし
本来の言い方とされる)
42.8パーセント41.9パーセント
のべつくまなし
(本来の言い方ではない)
32.1パーセント27.1パーセント

[類語]綿綿縷縷続続延延長長脈脈引き続き続けざま立て続けぶっ続け連綿次次相次いでじゃんじゃんどしどしきびすを接する芋蔓式引きも切らず引っ切り無し我も我も矢継ぎ早畳み掛けるしょっちゅうのべつ不断常に絶えず終始始終ずっと日夜夜昼明け暮れ明けても暮れても寝ても覚めても朝な夕な昼夜をおかず昼夜を分かたず夜を日に継ぐずるずるべったり

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「のべつ幕無し」の意味・読み・例文・類語

のべつ‐まくなし【のべつ幕無】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 芝居で、幕を引くことなしに場面を進行させること。
  3. ( 形動 ) 絶え間なく続くこと。また、そのさま。ひっきりなし。ぶっつづけ。
    1. [初出の実例]「一昨日になって来るとも来るとも、陸続(ノベツ)(マク)なしに責かけたよ」(出典当世書生気質(1885‐86)〈坪内逍遙〉一七)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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