夜を日に継ぐ(読み)ヨヲヒニツグ

デジタル大辞泉 「夜を日に継ぐ」の意味・読み・例文・類語

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精選版 日本国語大辞典 「夜を日に継ぐ」の意味・読み・例文・類語

よ【夜】 を 日(ひ)に=継(つ)ぐ[=籠(こ)める]

  1. ( 昼の時間に、夜の時間まで付け足すの意 ) 昼も夜も休まないで物事を行なう。昼夜の別なく物事をする。夜を昼になす。
    1. [初出の実例]「去月十七日已後、革命沙汰、以夜継日、友業、俊通、在前、今日午刻終功」(出典台記‐康治三年(1144)二月一三日)
    2. 「この度若たちなほりて命をまたくせば、夜を日につぎて、この事かの事、おこたらず成じてんと、願ひをおこすらめど」(出典:徒然草(1331頃)二四一)
    3. [その他の文献]〔孟子‐離婁・下〕

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故事成語を知る辞典 「夜を日に継ぐ」の解説

夜を日に継ぐ

夜も休まないで、ものごとに取り組むこと。

[使用例] や番匠を召し集め、秋の月見に間に合うように夜を日に継いで工事を急いでおりましたが[谷崎潤一郎*聞書抄 第二盲目物語|1935]

[由来] 中国で古くから使われている言い回しから。たとえば、「孟子ろう・下」には、紀元前一一世紀ごろの周公という政治家が、取るべき政策について考え抜いているようすを、「夜をもって日に継ぐ(夜になっても、昼間からぶっ続けで考えていた)」と表現しています。

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