ぽかり

精選版 日本国語大辞典 「ぽかり」の意味・読み・例文・類語

ぽかり

〘副〙 (多く「と」を伴って用いる)
① 頭などをたたく音、堅い物を打って響く音などを表わす語。ぽかん
※落語・お節徳三郎連理の梅枝(1893)〈三代目春風亭柳枝〉「一寸先も見えませんからポカリと衝突(つきあた)った人が御坐ります」
② 口や目を大きくあけるさま、また、物の切り口が大きく開くさまを表わす語。ぽかん。
※良人の自白(1904‐06)〈木下尚江〉前「老父はポカリ其死んだ様な目を開いた」
③ 穴があいたり、うつろな感じが生じたりするさまを表わす語。ぽかん。
※桐畑(1920)〈里見弴〉K・S生「歯がぬけたやうに、ぽかりとあき地になってゐた」
④ 不意に闇の中で光るさまなどを表わす語。
青春(1905‐06)〈小栗風葉〉夏「石燈籠へ枝垂れた柳の間でポカリと光った」
タバコなどをゆったりとふかすさまを表わす語。
※火の柱(1904)〈木下尚江〉二七「ポカリ煙草を喫しつ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「ぽかり」の意味・読み・例文・類語

ぽかり

[副]
頭などを強くたたく音や、そのさまを表す語。ぽかっと。ぽかん。「ぽかりとげんこつを食わされる」
目や口などを開けるさま。また、ぼんやりしているさま。ぽかん。ぽっかり。「山頂火口ぽかりと開いている」「口をぽかりと開けて立ち尽くす」
穴などが急に開くさま。また、穴があいて空白な部分ができるさま。ぽかっと。ぽっかり。ぽかん。「心にぽかりとすきまができる」
[類語](1ぼかすかぼかぼかぽかぽかぼこぼこぽかっとぽかんばんばんぴしぴしびしびしびしりぴしり/(2あんぐりあんごりぼんやりぼうっとぼそっとぼけっとぽっとぼさっとぼさぼさぽうっときょとん不明瞭灰色ぼうぼやっとぽかんもやもやおぼろおぼろげ不鮮明朦朧もうろう模糊もこ茫漠ぼうばく茫茫ぼうぼうばく漠然ばくぜん不詳未詳未知未確認迷宮入り/(3ぽっかりぱっくりぱくりあんぐりあんごりけるけっぴろげ

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