(読み)おぼろ

精選版 日本国語大辞典「朧」の解説

おぼ‐ろ【朧】

〘名〙
① (形動) ぼうっとして、はっきりしないさま。
() などによって月や山などの景色がぼんやりかすむさま。薄く曇っているさま。→朧気(おぼろげ)。《季・春》
伊勢物語(10C前)六九「外(と)のかたを見出だして臥せるに、月のおぼろなるに、ちひさき童(わらは)をさきに立て人立てり」
() 知覚や記憶が不確かであるさま。
無名抄(1211頃)「九十ばかりに成りては、耳などもおぼろなりけるにや」
タイヒラメなどの白身魚エビをゆで、身だけすりつぶして味をつけ、いり煮にしたもの。そぼろ

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デジタル大辞泉「朧」の解説

おぼ‐ろ【×朧】

[名]
タイ・ヒラメ・エビなどの肉をすりつぶして味を付け、いり煮にした食品。そぼろ。
朧昆布」「朧豆腐」「朧饅頭まんじゅう」などの略。
[形動][文][ナリ]
ぼんやりとかすんでいるさま。はっきりしないさま。「な月影」「に見える」 春》辛崎からさきの松は花より―にて/芭蕉
不確かなさま。「な記憶」
[類語]ぼんやり陰る曇る霞む掻き曇るぼやける暈ける掠れる朦朧ぼうっとどろん不透明不明不明瞭灰色ぼうぼやっとぼけっとぽっとぼさぼさきょとんぽかんぽかりもやもやおぼろげ不鮮明模糊もこ茫漠ぼうばく茫茫ぼうぼうばく漠然ばくぜん不詳未詳未知未確認迷宮入り

ろう【朧】[漢字項目]

[音]ロウ(漢) []おぼろ
月の光がぼんやりとかすんでいるさま。おぼろ。「朧月朧朧朦朧もうろう

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世界大百科事典内のの言及

【霧】より

…霞は気象観測上の用語ではなく,煙や雲がたなびいたり,霧やもやなどのため遠景がぼやけて見えることを一般に霞と呼んでいる。なお,歳時記では霧は秋の季語とされており,春の霧を霞と呼び,夜の霞は朧(おぼろ)と呼んでいる。
[霧粒]
 霧粒は直径数μm~数十μmの大きさで,1cm3の空気中に数個~数百個含まれている。…

※「朧」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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