トスカナ[州](読み)トスカナ

百科事典マイペディア 「トスカナ[州]」の意味・わかりやすい解説

トスカナ[州]【トスカナ】

イタリア中部,リグリア海,ティレニア海に面する州。州都フィレンツェ。山がちでアルノ川河谷と海岸に狭い平野がある。小麦,ブドウ酒(キャンティ地方が有名),オリーブ,クルミなどを産し,エルバ島の鉄鉱,カララの大理石も有名。リボルノの造船業,プラトの毛織物業,ビオンビオの製鉄業などの工業が行われる。古代エトルリア人の居住地で,前3世紀にローマ領,8―11世紀はフランク領であった。12世紀の初めごろから各都市の自立性が強まり,ピサ,ルッカ,シエナ,フィレンツェなどが勢力を拡大。15―16世紀,フィレンツェはメディチ家の支配の下にルネサンス文化の中心となった。16世紀後半からトスカナ大公国となり1860年サルデーニャ王国に併合され,イタリアに統一された。2万2997km2。367万2202人(2011)。
→関連項目エトルリア

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