非労働力人口のうち,15〜34歳の未婚で,就業せず,職業訓練,就学,家事や家業の手伝いもしていない者を指す造語。ブレア政権下のイギリスで命名された概念で,英語ではNEET(Not in Employment,Education or Training)。就業意思を見せない点がフリーターや失業者と異なる。2004年《労働白書》では〈若年層無業者〉として初めてニートの存在に言及,2003年で53万人と推定。内閣府の調査(2005年3月)ではさらに家事手伝いも含まれ,2002年で85万人。ニートを続けることは本人の生涯賃金減少,消費減・税収減につながる。またニートの増加によって2003年のGDPが0.15%低下したとの試算もあり,重大な社会問題となっている。その対策として厚生労働省は〈若者人間力強化プロジェクト〉を2005年度より開始,職業意識形成の支援強化を図るほか,民間NPOの活動も積極化している。
イギリスの内閣府が作成したBridging the Gapという調査報告書で使われたことに由来し、Not in Education, Employment, or Trainingの略称である。統計上は、「職に就いておらず、学校等の教育機関に所属せず、就労に向けた活動をしていない15〜34歳の未婚の者」をいう。いわゆる「フリーター」や「失業者」と「ニート」の相違点として、フリーターはアルバイトやパートタイム労働者として不安定ながらも生計を立てている。また、失業者は失職をしているが、調査期間の間に求職活動をしている。これに対して、ニートは就労に向けた教育・雇用・職業訓練等のいずれにも参加せず、無職の状態を継続している。厚生労働省によると、2006年時点で15〜34歳層のうち、約62万人が「若年無業者」としてニートの概念に近いとされている(「平成19年版労働経済白書」)。
英語のNEET(=Not in Education, Employment, or Training)の頭文字をとった造語。学校に通っておらず、働こうともせず、職業訓練も受けていない無業者のこと。1999年にイギリスの内閣府が作成した報告書によって知られるようになり、日本でも今、若い世代を中心に急増していると言われます。
(2004/10/15掲載)